JRAサートゥルナーリア「電撃引退」種牡馬入り。衝撃の幕切れにC.ルメールより“幻の主戦”ジョッキーが「大ショック」!?
15日、サートゥルナーリア(牡5歳、栗東・角居勝彦厩舎)が現役を引退することが明らかになった。所属するキャロットクラブのホームページで発表された。
昨秋に発症した左トモ飛節の腫れは良化してきているが、左背中の筋肉が顕著に落ちたことにより、ベストのパフォーマンスを発揮するのは難しいという判断が下された。今後は社台スタリオンステーションで種牡馬入りする予定となっている。
デビューから無傷の4連勝で皐月賞(G1)を制したサートゥルナーリア。日本ダービー(G1)で4着に敗れて初黒星を喫するも、秋の始動戦・神戸新聞杯(G2)を快勝し、天皇賞・秋(G1)へとコマを進めた。古馬との初対戦は2番人気に支持されるも、初めて掲示板を外す6着。だが、次走の有馬記念(G1)で2着に好走して能力の高さを再アピールした。
4歳シーズンは始動戦の金鯱賞(G2)を快勝。しかし、次走の宝塚記念(G1)は1番人気に支持されるも、勝ち馬クロノジェネシスから2秒2差の4着に敗れるという精彩を欠く内容だった。
秋初戦は天皇賞・秋を視野に入れていたが、調整遅れからジャパンC(G1)に矛先を切り替える。だが、左トモ飛節に腫れが見られたことにより回避が決定。そして、有馬記念も体調が整わないことから出走を見送り、4歳秋は1戦もすることなく現役生活を終えることになった。奇しくも、2月で厩舎を解散する角居調教師と同じタイミングでの引退である。
父ロードカナロア、母シーザリオという超良血馬で、半兄のエピファネイア(父シンボリクリスエス)からは3冠牝馬デアリングタクトが誕生。昨年の新種牡馬である半兄のリオンディーズ(父キングカメハメハ)も順調な滑り出しを見せていることから、サートゥルナーリアにも種牡馬としてかけられる期待は大きい。第2の馬生も活躍して欲しいものだ。
今回のサートゥルナーリア引退は主戦を務めたC.ルメール騎手にとっても痛手だろう。だが、それ以上に残念がっているのは池添謙一騎手かもしれない。
昨年のジャパンCはルメール騎手がアーモンドアイ騎乗のため、サートゥルナーリアには池添騎手が起用される予定だった。
1週前追い切りで初コンタクトを取った際、自身のTwitterに跨っている様子の動画を投稿しており、回避が決定したときには「1週前ほんとに良くて、楽しみで仕方なかったのに」と悲しみのコメントを発表している。また、有馬記念で池添騎手はカレンブーケドールに騎乗しているが、回避が決定するまでサートゥルナーリアのオファーを待っていた。
今回の引退発表を受けて、池添騎手はTwitterに「調教だけやったけど、今まで乗せてもらった馬とは、また違った乗り味と走り方でした」「ジャパンC乗りたかったなぁ…」とコメントを掲載。思い入れが相当強かったということがひしひしと伝わってくる。
幻に終わった「池添騎手×サートゥルナーリア」のコンビ……。だが、サートゥルナーリアの子供に騎乗する機会はいずれ訪れるはずだ。いつかそのコンビが大舞台で活躍する日を楽しみにしたい。
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