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福永祐一から武豊~香港国際競走の記憶~その手綱はエイシンプレストンからエイシンヒカリへ

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 1993年のホクセイシプレーに始まり今年で23年を迎える日本馬の香港遠征。その歴史の中で最も記憶に残る馬はといえば、やはりエイシンプレストンだろう。香港への遠征回数5回、そしてG1レース3勝という金字塔は日本馬の中でも最多。もちろん今年香港カップに出走するモーリスが勝てば同じ3勝に並ぶものの、エイシンプレストンを超えることはなく、その実績はしばらく抜かされることはないだろう。

 外国産馬として日本でデビューしたエイシンプレストンはデビューから2勝目で初勝利を挙げ、3戦目の朝日杯3歳ステークス(G1・現朝日杯フューチュリティステークス)であっさり初G1制覇を成し遂げた。翌4歳(現3歳)になってもアーリントンカップ、ニュージーランドトロフィー4歳ステークスと重賞を連勝したものの、その後不振が続き8連敗。ファンの中には外国産馬の特徴として多く見られた「早熟型」との声もあったが、5歳(現4歳)夏に突如として復活、北九州記念、毎日王冠を制し、マイルチャンピオンシップ(G1)では2着に好走。そして暮れの香港マイルに遠征し、6番人気ながら2着馬に0.5秒差を付ける圧勝、初の海外遠征で本格化した姿を披露したのだ。

 明け6歳(現5歳)となったエイシンプレストンは復帰戦の中山記念で1番人気5着に敗退したが、これは60kgという斤量を背負っていたためやむを得ない結果とも取れた。そして4月21日に当初から目標としていた香港国際競走へ再び遠征し、クイーンエリザベス2世カップ(G1)に出走。距離は2000mだったが2着アグネスデジタルに競り勝ち香港2勝目を挙げた。この強さにエイシンプレストンの香港表記である「榮進寶蹄」が現地の新聞で大きく取り上げられるなど、ある意味日本国内よりも話題を集め、エイシンプレストンには多くのファンがいたという。その後国内では2年連続マイルチャンピオンシップ2着など勝ちきれず、連覇を狙った暮れの香港マイルは不利を受けて力を出し切れず5着に敗退した。

 7歳(現6歳)となったエイシンプレストンの最大目標はやはり香港。休み明け初戦はダートのフェブラリーステークスだったが、これは前年の中山記念が60kgを背負わされたこともあり、斤量面で負担の少ない(57kg)このレースを叩き台に選んだという事情があった。結果16着に敗退したがこれは陣営にとって想定の範囲といえるもの。そして前年に続く遠征となったクイーンエリザベス2世カップは1番人気に支持されて見事連覇を達成、史上初日本馬による海外同一レースの連覇を成し遂げたのだ。

 約半年の休養を挟んで秋に復帰したエイシンプレストンは、毎日王冠3着、天皇賞(秋)4着、そして暮れの香港カップに出走したが7着に敗退、このレースで引退となったが、その引退を惜しむ声は日本だけでなく香港の競馬ファンからも届いたという。

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