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JRA北村友一「開眼の制御放棄」で女王復活のレコードV! 阪急杯(G3)レシステンシア「悪夢」の主戦降板劇から1年、気になる「次走」は……

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 28日、阪神競馬場で行われた阪急杯(G3)は、1番人気のレシステンシア(牝4歳、栗東・松下武士厩舎)が勝利。一昨年の2歳女王が、復活のレコード勝ちを飾った。

「強かったです、はい!」

 規格外の強いレシステンシアが帰ってきた。17頭立て、芝1400mのレース。好スタートを決めたレシステンシアは、内からロードアクアがハナを主張したものの、ペースが落ち着いたところを交わして先頭へ。「自分のリズムに徹しようということを一番に心掛けて、馬が自然とスピードの違いで(ハナへ)行ったので逆らわずに」という北村友一騎手の好判断もあってペースを緩ませることを許さず、最初の600mを33.9秒の高速ペースで隊列を牽引した。

 同じ阪神の1400mで行われた前日の最終レースでは、オーマイガイが最初の600mを33.2秒で逃げて、最後は2番手を追走したワンダーアフィラドと揃ってブービーと最下位。この日の阪急杯も普通の逃げ馬なら、最後に止まってしまってもおかしくなかったが、ここからが女王レシステンシアの真骨頂だった。

 最後の直線に入ると、2番手から食い下がってきたジャンダルムを逆に突き放す貫禄の走り。最後はミッキーブリランテが2番手に浮上したものの、2馬身差を付けて阪神1400mのコースレコードを0.1秒更新した。

 レース後、「メンバー自体は『楽ではないな』と思っていたんですけど、この馬も古馬になって調教の感じもよかったですし、凄く期待していたので無事に勝ててホッとしています」と笑顔が絶えなかった北村友騎手。

 昨秋のマイルCS(G1)では8着と初めて馬券圏内を外したが、2021年の始動戦を最高の形で勝利した。

「勝利騎手インタビューで北村友騎手も『強い』と繰り返していましたが、本当に強い競馬でした。レシステンシアといえば、一昨年の阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)もレコード勝ちしましたが、あの時もハイペースで前に行ったにも関わらず、最後まで止まらない圧巻の競馬。

この日はあのレースを彷彿とさせるような競馬でしたし、折り合いを気にして下手に抑えず、馬の気持ちを優先させた北村友騎手の判断が最大の勝因ではないでしょうか。先々が楽しみになる内容でした」(競馬記者)

 北村友騎手とレシステンシアといえば重賞2連勝で2歳女王に上り詰めたコンビだが、続くチューリップ賞(G2)では単勝1.4倍に推されたものの、最初の600mを35.1秒のスローペースで逃げて3着に惨敗……主戦降板の”悪夢”に繋がった経緯がある。

 そんな苦い経験もあってか「(再び)乗せていただけることを嬉しく思っていました」と、改めて関係者へ感謝の意を伝えた北村友騎手。馬の気持ちを最優先した強いレシステンシアを復活させたことで「次も楽しみが広がっていきますので、応援していただければと思います」と力強い言葉で勝利騎手インタビューを締めくくった。

 この勝利には元JRA騎手のアンカツこと安藤勝己氏も「思ったよりもタメた逃げやったけど、パンパンの良馬場ならやっぱり速い。離して逃げてれば、もっと時計出てたよ」(公式Twitter)とコメント。女王復活を印象付けたこの日のレシステンシアだったが、さらに進化の上積みがあることを示唆している。

 気になる次走については「オーナーと相談します」としたものの「1200mでもありなのかな」と春の高松宮記念(G1)に含みを持たせた松下武士調教師。ハイペースでも簡単には止まらない規格外の走りを復活させた2歳女王は、2つ目のビッグタイトルへ視界良好だ。

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