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JRAまるで「再現VTR」のような連勝で姉が援護射撃!? 忘れられつつある超良血馬はクラシックに間に合うか

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 先週の阪神開催では、まるで再現VTRのようなレースが繰り広げられた。

 伏線となったのは土曜の阪神9R小豆島特別(2勝クラス)だ。

 このレースを5番人気で制したのは岩田康誠騎手とコンビを組んだタンタラス。10頭立てという少ない頭数もあってスローで流れる展開を3番手の好位で折り合ったタンタラス。最後の直線に入ると上がり3F最速となる33秒7の切れ味で突き抜けて圧勝した。

 目の覚めるような末脚で後続を千切り捨てた勝ちっぷりは、これまで詰めの甘さも目立つ敗戦が多かった馬にしては、別馬のように見違える走りを披露したといえるだろう。

 土曜の伏線回収となったのは、WIN5の対象レースにも指定されていた日曜の阪神10RうずしおS(3勝クラス)である。

 13頭立てで行われたこのレースを1番人気に推されたイズジョーノキセキが4着と敗れる中、4コーナー2番手から鮮やかに抜け出したのが2番人気のソシアルクラブだ。2度目の騎乗となる松山弘平騎手に導かれて勝利。直線2番手の好位から、上がり3F最速となる33秒6の末脚で2着ジュランビルに1馬身1/4の差をつけた。

 一見、無関係にも思われる両レースだが、実はタンタラスとソシアルクラブの血統は父キングカメハメハ×母ブエナビスタ。2頭は1歳違いの姉妹なのである。

 しかも、2頭が制したレースは阪神・芝1600mで、いずれも上がり3F最速の切れ味で見事な勝利を飾ったことになる。一つ下の全妹タンタラスの勝利が、翌日に引退レースを控えていたソシアルクラブの前祝いとなった格好だ。

土曜の小豆島特別の勝ちタイムは1分33秒0で、上がり3Fは33秒7。日曜のうずしおSの勝ちタイムは1分33秒1で、上がり3Fは33秒6とほぼ同じ時計と上がり。瓜二つのレース内容と勝ちっぷりは姉妹だからこそともいえるだろう。

 そんな姉2頭の活躍に対し、影が薄くなりつつあるのがキングカメハメハを父に持つ姉と違い、モーリス産駒である弟のブエナベントゥーラ(牡3、美浦・堀宣行厩舎)。

 昨年、新種牡馬モーリスの初年度産駒として大きな注目を集めた超良血馬だが、圧倒的1番人気に支持された6月の新馬戦を2着に敗退。10月の未勝利戦で復帰して勝利を挙げたものの、次走の1勝クラスで1番人気を裏切って8着に大敗してしまった。

 現在、復帰に向けて順調に乗りこまれているようだが、残念ながら来月の皐月賞(G1)には間に合いそうにない。大一番の日本ダービー(G1)出走を叶えるためにも、一刻も早い超良血馬の復活に期待したい。

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