
JRAまるで武豊と岡部幸雄!? 「“反則級”の初勝利」新人女性騎手・古川奈穂が「藤田菜七子の伝説」を塗り替えられる理由
13日、阪神競馬場で行われた6R(3歳1勝クラス)は、1番人気のバスラットレオン(牡3歳、栗東・矢作芳人厩舎)が優勝。鞍上の古川奈穂騎手は、これが嬉しいデビュー初勝利となった。
10頭立ての芝1600mのレース。「相手を気にせず、自信を持って乗れ」という師匠・矢作調教師の言葉通り、ゲートを出た古川騎手はバスラットレオンのスピードに任せるままハナへ。レースの主導権を握ると、そのまま終始危なげなく逃げ切った。
「1着は格別です」
レース後、そう初勝利の喜びを語った古川騎手。阪神は今週から無観客競馬が解除されたこともあって「拍手も聞こえました。今までお客さんの前で競馬したことがなかったですし、パドックからお客さんが見えていました」と声援に感謝。藤田菜七子騎手以来、5年ぶりとなる話題の新人女性騎手が、まずは大きな一歩を踏み出した。
「スタートも上手でしたし、危なげないレースでしたね。単勝1.9倍という圧倒的な人気もあってプレッシャーがあったと思いますが、肝の据わった騎乗だったと思います。新人騎手たちの中では4番目の初勝利となりましたが、チャンスのある馬に乗ることも多いですし、今後もっと慣れていけば、さらに勝ち星を伸ばしていく予感がしますね」(競馬記者)
なお、デビュー12戦目の勝利は、5年前に藤田菜七子騎手がJRA初勝利を挙げた51戦目を大きく上回る。パイオニア的な存在としてJRAの女性騎手の記録を次々と塗り替えている藤田菜七子騎手だが、古川騎手がそれらの記録を「次々塗り替える可能性もある」というから驚きだ。
「現時点で5年前の藤田騎手と、今の古川騎手のどちらが上手いのかはわかりません。藤田騎手もデビュー当初から堂々と乗っていましたし、そこまで大きな差はないと思います。
ただ、古川騎手の場合、やはり所属する矢作芳人厩舎のバックアップがあまりにも大きい。
この日、初勝利を挙げたバスラットレオンは、昨年の朝日杯フューチュリティS(G1)4着馬で、前走はシンザン記念(G3)3着という1勝クラスでは断トツの存在。単勝は1.9倍でしたが、もし前走と同じく坂井瑠星騎手だったら1.5倍を下回っていたかもしれません。言葉は悪いですが『誰が乗っても勝てた馬』という面は拭えませんし、新人騎手が乗るにはあまりに贅沢な“反則級”のような馬でしたよ」(別の記者)
矢作厩舎といえば、昨年の三冠馬コントレイルがあまりに有名だが、昨年のリーディング厩舎でもある。他にも2月の京都記念(G2)を勝ったラヴズオンリーユーや、ドバイ遠征中のジャスティンなど、活躍馬を挙げれば枚挙に暇がないトップステーブルだ。
一方、藤田菜七子騎手が所属する根本康広厩舎は、昨年8勝という関東の中堅厩舎。菜七子騎手がデビューした2016年も7勝に終わっており、昨年53勝を挙げた矢作厩舎と比較すれば環境の差は明らかだ。
PICK UP
Ranking
17:30更新引退・種牡馬入りが一転して現役復帰!? 数奇な運命をたどることになった競走馬たち
武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 「元イエスタカス」ダッシングブレイズ重賞制覇に高須院長も「イエス」!? 名前に翻弄された素質馬の飛躍が話題
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- JRAヴィクトリアマイル(G1)至高の”1000円”勝負!現場ネタが導く「アノ伏兵」が波乱を!?
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬