JRA新人女性騎手が「G1・4着馬」に騎乗! 矢作芳人調教師も認める逸材「異色」のルーキー古川奈穂とは

今週末、JRAでは8人の新人騎手がデビューする。
なかでも注目を集めているのが、藤田菜七子騎手以来5年ぶり、栗東では2000年にデビューした西原玲奈騎手以来、実に21年ぶりとなる古川奈穂騎手、永島まなみ騎手の2人の女性騎手である。
特に、矢作芳人厩舎所属の古川騎手は、13日に阪神競馬場で行われる3歳1勝クラス(芝1600m)で、昨年の朝日杯フューチュリティS(G1)で4着した素質馬バスラットレオン(牡3、栗東・矢作芳人厩舎)に騎乗することが決まり、大いに注目を集めている。
矢作師が「菜七子を超える一流のジョッキーになってもらいたい」と期待を寄せる逸材、古川奈穂騎手とは一体、どのような人物なのだろうか。
古川騎手はもともと競馬の世界を知らなかったそうである。小学校6年生の時、たまたまテレビでやっていた有馬記念で、ゴールドシップの走りに衝撃を受け、一気に競馬の魅力に取り憑かれたという。
中学生のときには両親に東京競馬場、中山競馬場に連れて行ってもらい、ウィナーズサークルやパドックでは最前列に並び、誕生日プレゼントで買ったもらったデジタル一眼レフカメラで馬の写真を撮っていたそうだ。
中高一貫校だったので高校に進み、獣医師やJRAの職員など、競馬関連の仕事に就きたいと思っていたそうだが、同時期に藤田菜七子騎手がJRAでデビュー。女性でも騎手になれるということを知り、騎手を目指してみたいと思う気持ちに火がついた。
小学4年生の時に1年ほど乗馬クラブに通っていたこともあったそうだが、ほぼ未経験といってよく、厩舎研修当初は「これで本当に騎手になれるのか?」と矢作師も心配したそうだ。しかし、研修の終盤には技術が急激に上昇、競馬場で行われた模擬レースでも結果を残すようになった。競馬学校時代に左肩を負傷し、留年という苦い思いもしたが、ついに念願であった騎手としてのスタートラインに立ったことになる。
「古川騎手は脳外科医の父を持ち、自身も都内にある中高一貫の進学校に通っていましたが、中退して騎手になったという異色の経歴の持ち主です。また、師匠である矢作調教師も日本屈指のエリート校である開成高校を卒業しながらも、進学せずに競馬の世界に飛び込んだという異端児。お互いに、何か惹かれ合うものがあったのかもしれません。
以前、調教でモズアスコットにも跨ったことのある古川騎手は、同厩舎の一流馬に調教で数多く跨り、着実に経験を積んでいるようです。矢作師は『奈穂、お前なら出来る!』とスポーツ紙のインタビューでも応えており、古川騎手にかける期待は相当なものと言えるでしょう」(競馬記者)
女性ジョッキーの先輩である藤田菜七子騎手は2019年に重賞を制覇、翌年にはJRA通算100勝を達成するも、ここ2年は数字を落としており、今年はこれまで3勝と、やや苦しんでいるようにも見える。
女性にとって騎手の世界は生易しいものではないのかもしれないが、これまであまり見ることのなかった「異色」のインテリ師弟コンビが、男女の壁を超え、競馬界にまた新たな風を吹かせることに期待したいところだ。
PICK UP
Ranking
11:30更新
JRA 武豊は信頼度抜群!? 一球入魂ならぬ「一鞍入魂」の信頼度は本当か。川田将雅、横山典弘などトップジョッキーにみる「1日1鞍」限定の“勝負駆け”を探る!
JRA有馬記念(G1)「伝説の逃走劇」はキタサンブラックでも、ダイワスカーレットでもなく、あの馬!? 前走4馬身圧勝から狙うレジェンドの再現
JRA荻野極と横山武史が「誤爆」で一触即発!?「ふざけんな!ナメてんのか!」1番人気大敗の腹いせにタオル投げるも……- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 【有馬記念】「使い分け」に一石投じた戸崎圭太が意地!ルメールキラーが3勝目で今年の屈辱もスッキリ?
- JRA調教師の目標は「餌やり」からの卒業!? 競馬界の「影の王」ノーザンファーム外厩大成功に存在意義ズタズタ……
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 巷に出回る川田将雅「長距離苦手説」をデータで検証、阪神大賞典(G2)で気になる「13年未勝利」の課題…リーディングジョッキーの意外な過去
- 「前の馬が邪魔で」武豊の口から飛び出した恨み節……レジェンドを「終始ブロック」した相手と最後は共倒れ?
関連記事

JRAわずか「通算1勝」も……新人女性騎手を待ち受ける過酷な現実!「負のループ」を断ち切る唯一の希望はあの新ルール?

JRA藤田菜七子は「極めて稀な」レアケース。細江純子さんも苦しんだ、今春デビュー「女性騎手2人」に立ちはだかる競馬界の現実と風潮

JRA藤田菜七子「苦難」の63連敗…… 今年2度目の長期低迷で自己最多勝利記録数更新は絶望的!? 女性騎手後輩誕生の2021年に巻き返しを誓う

JRA武豊「納得してくれるかどうか」チューリップ賞(G2)メイケイエール試練の「1枠1番」が逆に好都合となりそうな理由

JRAゴールドシップ厩務員「ウマ娘」に夢中!?「ゴルシで皐月賞勝ったぞ」リアルとゲームの両方で皐月賞(G1)制覇
















