JRA皐月賞(G1)早くも「2強」ムードが濃厚!? トライアル終了で見えて来た勢力図、C.ルメール「騎乗馬未定」の不気味さ

先週行われた中山競馬場のスプリングS(G2)、阪神競馬場の若葉S(L)で皐月賞トライアルが終了した牡馬クラシック戦線。ぼんやりしていた出走馬の顔触れも徐々に固まり、東上最終便といわれる毎日杯(G3)を残すのみとなった。
若葉Sでは2番人気のアドマイヤハダルが1番人気シュヴァリエローズに3馬身の差をつけ完勝した。負かした相手は昨年末のホープフルS(G1)で5着。前走のエリカ賞(1勝クラス)でも素質馬ディープモンスターを破っているだけに、本番でも惑星となりそうだ。
スプリングSは過去10年で3頭の皐月賞馬を出しているように本番と好相性のレースであり、好走すれば皐月賞でも有力候補となる。
1番人気に支持されたのは1月の未勝利戦で2着馬に6馬身差の圧勝を決めていたボーデン。また、勝ち時計1分45秒2は共同通信杯(G3)の勝ち時計1分47秒6を大幅に上回る好内容で、JRA芝1800mの未勝利戦史上最速というパフォーマンスも目を引いた。2番人気には前走のきさらぎ賞(G3)で3着のランドオブリバティが推され、2頭の一騎打ちという下馬評だった。
そんな注目のレースで勝ち馬に名乗りを上げたのは3番人気ヴィクティファルス。最後の直線に入ってまだ後方9番手の位置からしぶとく伸び続け、ゴール前で粘るアサマノイタズラを競り落としてゴール。初コンビとなった池添謙一騎手らしい勝負強さも目立った好レースだったといえる。
その一方で、勝利すれば一躍皐月賞の有力候補として躍り出たであろうボーデンは3着。雨の影響で重馬場になったことも、スピードが武器の馬には厳しい条件だったのかもしれない。
ただ、勝ち馬のヴィクティファルスは前走の共同通信杯でエフフォーリアに2馬身半差の完敗を喫していた馬でもある。弥生賞(G2)でもタイトルホルダーがダノンザキッドを破りはしたが、連敗中だった相手に一矢報いての1勝2敗では、どちらも新星と呼ぶには物足りなさがある。
最有力と見られていたダノンザキッドの敗戦は、距離の不安でNHKマイルC(G1)を選択した2着シュネルマイスターにも敗れてのもの。陣営からは想定内といったニュアンスのコメントも出たが、無敗馬の連勝が止まったのは気になる材料だ。
また、毎日杯で1番人気が予想されるグレートマジシャンは、皐月賞をパスして日本ダービー(G1)に向かうことが表明済み。共同通信杯で3着のシャフリヤール、シーザリオの仔ルペルカーリアにしてもよほど強い内容で勝たなければ、勢力図を一変させるまでのインパクトは得られないだろう。
そこで改めて強さが強調されたのはエフフォーリアだ。デビューから無敗の3連勝の勢いもさながら完勝した相手のヴィクティファルスがスプリングSを制したことでレースレベルの裏付けにもなった。勝ち時計ではボーデンの未勝利戦に見劣ったとはいえ、そのボーデンがスプリングSで敗れたことで評価も下がった。
やはり、強敵となりそうなのは京成杯(G3)を楽勝したグラティアスと松山弘平騎手のコンビだ。本番と同じ中山・芝2000mで圧勝した馬と、先週の土日に11勝を挙げて絶好調の松山騎手は侮れない。

皐月賞でエフフォーリアの鞍上と、C.ルメール騎手の騎乗予定馬がいまだはっきりしないことは不気味だが、今のところはこの2頭が他馬をリードしているといえそうだ。
PICK UP
Ranking
5:30更新
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
武豊「スキャンダル」「ケガ」など揺れに揺れた2017年。弟・幸四郎騎手「引退」から小浦愛「不倫疑惑」、そしてキタサンブラック「大団円」までをプレイバック!- 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 天才・武豊と帝王・岡部幸雄の意地がぶつかり合った「天と地」の決戦。天皇賞・春(G1)に25年の時を経て再び訪れた「世紀の対決」
- 「怒りの矛先は騎手でもいいよ」ダノンデサイル調教師の“横山典弘愛”が凄い!「競馬だから仕方ない」「最悪の流れ」呼び込んだ浜中俊の選択
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 【香港C(G1)展望】BC制覇の偉業から1か月、ラヴズオンリーユー有終の美へ!レイパパレはC.スミヨンと新コンビ、最大のライバルは最高レーティングの英国馬
関連記事

JRA【スプリングS(G2)回顧】ヴィクティファルスが差し切りV!「天敵」エフフォーリアすら霞む皐月賞での最大の強敵とは!?

JRAスプリングS(G2)ランドオブリバティ再び「気性難」露呈で皐月賞(G1)は絶望的……。ホープフルS(G1)逸走から止まらぬ「負の連鎖」

JRA若葉S「武豊ディープモンスターを負かした男」アドマイヤハダルが皐月賞(G1)候補へ急浮上! 超新星登場に「あの騎手」は複雑……?

JRA C.ルメール騎手、気になる皐月賞(G1)での騎乗馬は?本線はあのG1・2着馬であるも、まさかの「ウルトラC」の可能性

JRA皐月賞(G1)C.ルメール「G1級評価」グラティアスをバッサリ!? 揃ってフッた姉弟の復讐に「戦々恐々」か
















