JRA古今東西・皐月賞(G1)苦労人列伝!! ドリームパスポート&高田潤、ダイタクリーヴァ&高橋亮……今年の“崖っぷちジョッキー”は最大のチャンスを掴めるか

18日の中山競馬場では、牡馬クラシックの第1関門となる第81回皐月賞(G1)が開催される。
古馬G1と違って、クラシックのチャンスは一生に一度。それ故、並々ならぬ執念や意気込みを掛けているホースマンも珍しくはない。「ミスは許されない」「二度目はない」といった思いが、皐月賞をはじめとするクラシックレース独特の空気を作り出し、数々のドラマを生み出してきたのだ。
そんな背景のなか、今年の皐月賞で注目を集めている人馬が、アサマノイタズラ(牡3・手塚貴久厩舎)と嶋田純次騎手のコンビではないだろうか。
デビュー11年目の嶋田騎手は、先週11日現在で今年挙げた勝利はわずか1勝。通算83勝のなかでも重賞勝ちがない、いわば「崖っぷちジョッキー」のひとりでもある。
同馬とのコンビで出走した今年2月の水仙賞では4着に終わり、「内で詰まってしまい、まったく追えませんでした。外に出せていれば…」と、自身も騎乗ミスを認めるようなコメントを残したことで、ネット上では乗り替わりを危惧する発言もみられた。
そんななか、継続騎乗を果たした前走のスプリングS(G2)では2着を確保。皐月賞への優先出走権を得た嶋田騎手にとって、苦労してようやく手にしたクラシックロードといえるだろう。
今回はそんな嶋田騎手のような、紆余曲折を経て皐月賞出走にこぎつけた苦労人たちを振り返りたい。
近年で思い出されるのは、ドリームパスポートと高田潤騎手のコンビだ。2006年のきさらぎ賞(G3)を制するなど、当年のクラシックロードを賑わす存在と注目されていたドリームパスポート。予想通り3月のスプリングS(G2)は、M.デムーロ騎手の騎乗で3着。皐月賞出走へと駒を進めた。
ところが本番で同馬に跨ったのは、当時デビュー8年目の高田騎手。デムーロ騎手の騎乗停止処分からの代打騎乗だった。
当時から、どちらかといえば障害騎手としてならしていた高田騎手は、それまで平地の重賞勝ちはなし。平地に限れば当時はわずか39勝で、その勝利は2004年9月に挙げて以来、実に1年半以上も勝ち星から遠ざかっていた。
そんな”騎手要素”が影響したのか、10番人気の低評価で迎えたドリームパスポートの皐月賞。しかし大方の予想に反して、高田騎手は2着に入る意地をみせてくれた。
実はドリームパスポートの新馬戦に跨ったのが、ほかならぬ高田騎手だった。当時所属していた松田博資厩舎では、デビュー前から同馬の調教をつけるなど、完全に手の内に入れていたのだろう。
ちなみに同年9月には、ドリームパスポートとのコンビで神戸新聞杯(G2)を制覇。見事に平地での重賞勝利も達成している。
また、2000年のクラシックロードを沸かせたダイタクリーヴァと、当時は騎手だった高橋亮調教師のコンビも忘れがたい。
PICK UP
Ranking
5:30更新
アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?- 【香港C(G1)展望】BC制覇の偉業から1か月、ラヴズオンリーユー有終の美へ!レイパパレはC.スミヨンと新コンビ、最大のライバルは最高レーティングの英国馬
- “反則スレスレ”の強烈タックルに泣いた「暴君」オルフェーヴル、弾き返した「不沈艦」ゴールドシップ。約10年の時を経てオールカマー(G2)で激突する「因縁」の名馬の血
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- JRAジャパンC池添「ブチ切れ騒動」から6年。歴代最強牝馬アーモンドアイが「疑惑」の決着を経て挑戦する意義
- 「怒りの矛先は騎手でもいいよ」ダノンデサイル調教師の“横山典弘愛”が凄い!「競馬だから仕方ない」「最悪の流れ」呼び込んだ浜中俊の選択
- 武豊が「告白」キタサンブラックによる宝塚記念(G1)の歴史的大敗劇で「何」があったのか……騒動が去った今だからこそ語られた「真相」<1>
関連記事

JRAエフフォーリア皐月賞(G1)勝てばディープインパクト、アグネスタキオン級!? 過去10年で18頭、後の名馬すらぶつかった壁

JRA ランドオブリバティ「逸走」からの「迷走」!? 鹿戸雄一厩舎エフフォーリアに次ぐ「世代No.2」皐月賞(G1)見送りで辿り着いた答え

JRA「ハンデ戦にしないとね」武豊もお手上げだったアグネスタキオン、刻をこえて復活した幻の三冠馬が皐月賞(G1)前に話題独占?

JRA M.デムーロ試練の「G1・19連敗」から“神騎乗”復活の予感!? 皐月賞(G1)グラティアス好走裏付けるライバルの「意味深」発言がドンピシャ?

JRA川田将雅10年前の「トラウマ」をダノンザキッドが解放!? 皐月賞(G1)で取り戻す「サイボーグ化」で奪われた満面の笑み
















