偉大なるサトノダイヤモンドに匹敵!? 今年のクラシックは、サトノはサトノでもアレスではなく「アーサー王」が支配する!? ~2017年春・牡馬クラシック展望~
ただ、父はエンパイアメーカー産駒のバトルプラン。日本でほぼ実績がなく、重賞勝ちも本馬が初めてとなる異端の存在だ。母系は名牝エアグルーヴを輩出したダイナカールの一族だけに一定のスケールは感じられるが、今後距離が伸びてどう変わっていくのか注目の存在といえるだろう。
その東京スポーツ杯2歳Sで2着だったスワーヴリチャード(栗東・庄野靖志厩舎)は、兄のリベンジを懸けてクラシックに挑む。
東京スポーツ杯2歳Sでは出遅れながらも、上がり最速の33.6秒で2着を確保したスワーヴリチャード。兄にはきさらぎ賞(G3)で2着しながらも故障に泣いたバンドワゴンがいる。兄とはタイプが異なるが、ハーツクライ産駒のこちらもスケールでは負けていない。今年は共同通信杯(G3)から始動する見込みだ。
ただ、その東京スポーツ杯2歳Sでも最もスケールを感じる走りを披露したのが3着のムーヴザワールド(栗東・石坂正厩舎)だろう。
2歳レコードで快勝したデビュー戦で、評判馬のエアウィンザーを撃破。東京スポーツ杯2歳Sでは1番人気に推されるも3着に敗れたが、勝ち馬とはタイム差なしと悲観するような内容ではない。間違いなく世代トップクラスの能力を秘めた存在だ。今年はきさらぎ賞(G3)もしくは共同通信杯から始動となる。
年末のホープフルS(G2)では、やはり3連勝を決めたレイデオロ(美浦・藤沢和雄厩舎)が極めて高い評価を受けている。
デビュー以来、すべて単勝1倍台の1番人気。それも前走のホープフルSでは1.5倍という圧倒的な支持を集めた。レースは後方から進めたが、早めに進出すると上がり最速の末脚で完勝。競馬の完成度も高く、現時点では抜けた存在といえるだろう。
当面、C.ルメール騎手が主戦として騎乗する可能性が高く、母方はディープインパクトを輩出した一族とスケールも充分。次走は未定だが、弥生賞(G2)やスプリングS(G2)といった王道を歩む公算が高い。
敗れはしたが、血統的なスケールならばグローブシアター(栗東・角居勝彦厩舎)も負けてはいない。
母は日米オークス馬のシーザリオ、全兄に一昨年の2歳王者リオンディーズがいる超良血馬だけに、その期待は文句なしのクラシック級。ホープフルSでは3着に敗れたが、リオンディーズとは異なり気性面の問題はそれほど大きくなさそうだ。福永祐一騎手とは縁の深い血統で、このまま二人三脚でクラシック制覇を目指すことになるだろう。
現状、これらがレベルの高い2歳重賞といわれているが、別路線組にも注目すべき存在は数多く潜んでいる。中でもディープインパクト産駒のサトノアーサー(栗東・池江泰寿厩舎)には早くも「世代No.1」の呼び声が上がっている。
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