
JRA天皇賞・春(G1)ワールドプレミアを凌ぐ「フィエールマン世代」の刺客!? 昨秋「まったく走っていない」隠れた大穴「◎」とは
今週は、阪神競馬場の芝3200mで行われる、天皇賞・春(G1)を予想していく。
今回の図式としては、歴戦の古馬に4歳牡馬4頭、アリストテレス、ディアスティマ、ディープボンド、オーソリティが、どのように食い込むのかがポイントとみている。
アリストテレスは前哨戦の阪神大賞典(G2)で惨敗し、それに勝利したディープボンドは菊花賞(G1)でアリストテレスに0.7秒離された4着に敗れている。ディアスティマとオーソリティに関してはクラシック未出走で、インパクトがある勝ち方をしている反面、負かしてきた相手はG1級とは言えない馬ばかりだ。
一方、5歳以上の有力馬としてはワールドプレミア、カレンブーケドールが出走。どちらも勝ち切れないレースは続くが、戦ってきた相手は強力だといえるだろう。
2年連続で天皇賞・春を制していたフィエールマンが引退し、レースレベルが下がると思われる今回。未知の部分が多い4歳馬より、5歳以上の実績ある馬を上位に取りたい。
とはいえ、ワールドプレミア、カレンブーケドールはどちらも上位人気が予想される。これらに対抗できる5歳以上の馬で、人気薄の馬を本命候補として考えてみた。
「◎」は、7番ユーキャンスマイルだ。
これまでの実績からも長距離適性があるのは確か。昨年の阪神大賞典勝ち馬で、阪神コースも良さそうである。
何より、昨年秋の成績がユーキャンスマイルの評価を落としているのは明らか。これに関しては有馬記念(G1)で騎乗した岩田康誠騎手が、レース後に「春まではそうでもなかったんだけど、この秋からノドがヒューヒューいっているのが気になるね。秋3戦とも状態はいいんだけど、まったく走っていない」とコメントしていることから度外視できる。
今回、追い切りで騎乗した荻野琢真騎手が『日刊スポーツ』の取材に対し「今まで乗せてもらった中でも1、2くらいのデキにあると思います」と話していることからも、デキは絶好といえそう。陣営も「かなり乗りやすい馬になったし、それが長丁場では強みになっている。(レースで騎乗する藤岡)佑介も手応えを感じているみたいだし、出入りの激しいレースになれば持ち味を活かせると思いますよ」と好感触を得ているようだ。
昨年の天皇賞・春では4着と敗れたが、今年は上位3頭の出走もない。しかも、上位3頭が馬場のきれいな外を回した中、ユーキャンスマイルのみ荒れた内を通しての結果だったことは評価できるポイントだろう。結果論とはなるが昨年も外を回していれば、勝ち負けになった可能性すら考えられる。
一昨年、昨年と天皇賞・春を勝利したフィエールマンとは、菊花賞でも好勝負。一昨年の天皇賞・春2着馬グローリーヴェイズには菊花賞で先着を果たしており、同世代の威厳を保つのはこの馬だと見た。
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