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嵐・相葉雅紀も、武豊も大絶賛のC.ルメール「伝説」の神騎乗! デムーロ×ルメールの「ライバル関係崩壊」を告げた2017年日本ダービー(G1)のドラマ

「一緒に行きたかったが、ペルシアンナイトも行くと、外の外を回ってしまうので……」

 結局、デムーロ騎手はレイデオロについて行くことを断念。アドミラブルは後方から最後の直線でメンバー最速となる上がり3ハロン33.3秒の豪脚を繰り出したが、超スローペースを2番手から33.8秒で抜け出したレイデオロは遥か前だった。

 ペルシアンナイトに割って入られたことはデムーロ騎手の言葉を借りれば「ついてない」。だが、アドミラブルは大外枠からのスタート。少々無理をすれば、決してレイデオロについて行けない状況ではなかった。

 だが、デムーロ騎手の脳裏には、先述した武豊騎手の「ダービ-ですからね」という言葉があったはずだ。かつて「イタリアダービーを5回勝つより、1回の日本ダービーを勝つ方がうれしい」と祖国のダービーを持ち出して語ったのはデムーロ騎手本人である。

 結局、2017年の日本ダービーは「動いたルメール騎手」と「動けなかったデムーロ騎手」で大きく明暗が分かれた。この年、ルメール騎手は自身初の日本リーディングジョッキーに輝くと、昨年まで4年連続で騎手の頂点に立ち続けている。

 一方のデムーロ騎手はこの年こそ171勝を挙げたが、以降153勝→91勝→65勝と右肩下がり。かつての勝負強さも息を潜め、もうルメール騎手のライバルという声もあまり聞かれなくなってしまった。

「レース中は瞬時に判断を下さなくてはならない。そのためには確固たる自信が必要です」

 あのダービーから4年。『サンデースポーツ』の中で、ルメール騎手は「あの時」動けた要因をそう語っている。「あの時」のデムーロ騎手には「確固たる自信」が、ほんの少しだけ足りなかったのかもしれない。

(文=浅井宗次郎)

<著者プロフィール>
 オペックホースが日本ダービーを勝った1980年生まれ。大手スポーツ新聞社勤務を経て、フリーライターとして独立。コパノのDr.コパ、ニシノ・セイウンの西山茂行氏、DMMバヌーシーの野本巧事業統括、パチンコライターの木村魚拓、シンガーソングライターの桃井はるこ、Mリーガーの多井隆晴、萩原聖人、二階堂亜樹、佐々木寿人など競馬・麻雀を中心に著名人のインタビュー多数。おもな編集著書「全速力 多井隆晴(サイゾー出版)」。

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