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北島三郎オーナー&武豊騎手「まつり熱唱」から3年半、いよいよ産駒がJRAデビュー。「マイナー血統」キタサンブラックの種牡馬としての可能性

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北島三郎オーナー&武豊騎手「まつり熱唱」から3年半、いよいよ産駒がJRAデビュー。「マイナー血統」キタサンブラックの種牡馬としての可能性の画像1

 5日から始まった2歳戦が盛り上がりを見せている。

 初日にいきなり“来年のダービー馬候補”コマンドラインが圧巻の走りで白星を飾り、翌日には新種牡馬アメリカンペイトリオットの仔が初勝利。先週も新種牡馬ドレフォン、シルバーステートの産駒がJRA初勝利を挙げた。

 今週はいよいよ“真打ち”の産駒が競馬場にデビュー予定だ。現役時代にG1・7勝を挙げ、2020年には顕彰馬にも選出された名馬キタサンブラックの初年度産駒となるコナブラック(牡2歳、栗東・清水久詞厩舎)がヴェールを脱ぐ。

 父のキタサンブラックも管理した清水久師は、コナブラックについて「シルエットが父に似ている。どっしりと構えていて、走りに対してはまじめ」と、『サンケイスポーツ』のインタビューに対してコメント。本馬の祖母アンブロワーズは04年の函館2歳S(G3)の覇者であり、姉のカイルアコナも19年に小倉のデビュー戦で勝利を収めた、続く小倉2歳S(G3)では5着に入っている。

 祖母や姉が2歳重賞を好走しているように、早い時期から走る血統であるとも言えるコナブラック。初戦Vのカギを握りそうなのは、やはり新種牡馬である父のキタサンブラックだろう。

北島三郎オーナー&武豊騎手「まつり熱唱」から3年半、いよいよ産駒がJRAデビュー。「マイナー血統」キタサンブラックの種牡馬としての可能性の画像2

 現役時代は20戦12勝。生涯獲得賞金は18億円を超え、実績的には文句の付けようのないキタサンブラック。だが、初めて1番人気に支持されたのは、意外にも4歳秋に出走した京都大賞典(G2)だった。

 無傷の3連勝でスプリングS(G2)を制し、秋には菊花賞(G1)を制覇。3歳時に挑戦した有馬記念(G1)では3着に入ったものの、1番人気とは縁がなかった。

 理由は、キタサンブラックの血統が、通常であればそこまでの活躍を見込めそうにない“マイナーな血統”だったからだろう。

 キタサンブラックの父ブラックタイドはディープインパクトの全兄ではあるものの、現役時代はG2を1勝止まり。産駒もキタサンブラック以外に一流と呼べそうなのは、現在に至るまで送り出せていない。母の父サクラバクシンオーは名スプリンターであり、父としては活躍馬を輩出しているが、ブルードメアとしての成績はイマイチと言えるかもしれない。

 このような背景からキタサンブラックは、突然変異的に誕生した名馬と言ってよいだろう。血統が物を言いそうな種牡馬としての活躍は、果たして見込めるのだろうか。

「かつてキタサンブラックと同じく、血統がマイナーながらも活躍した名馬には、オグリキャップやテイエムオペラオーなどがいます。両馬は共に期待されて種牡馬入りを果たしましたが、残念ながら不振と言っても良い内容に終わっています。

キタサンブラックも最悪の場合、「大コケ」の可能性もあるかもしれません。ブラックタイドがディープインパクトと同じ血統構成であるのと、母父サクラバクシンオーのスピード、そしてキタサンブラック自身の身体能力の高さが産駒に上手く伝わってくれることに期待したいです」(競馬記者)

 ラストランで見事に有終の美を飾り、北島三郎オーナーと武豊騎手が「まつり」を熱唱した17年の有馬記念。あれから3年半の月日が流れた。今度は産駒たちが競馬場を「祭り」のように盛り上げてくれることに期待したい。

(文=冨樫某)

<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。

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