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JRA ユニコーンS(G3)「“偽”ピンク帽」の横綱相撲に騒然!? 14番人気サヴァ「こんなに人気がない馬ではない」猛反発で2着激走!

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 20日、東京競馬場で行われた3歳ダート重賞・ユニコーンS(G3)は、7番人気のスマッシャー(牡3歳、栗東・吉岡辰弥厩舎)がレコードで勝利。開業2年目となる吉岡厩舎は、これが嬉しい重賞初勝利となった。

 希少な3歳ダート重賞ということもあって、世代のトップクラスが集結。毎年、比較的堅い決着が目立つユニコーンSだが、今年は三連単79万3400円という大波乱に終わった。

 その立役者となったのが、14番人気の低評価を覆して2着に激走したサヴァ(牡3歳、栗東・上村洋行厩舎)だ。

「ルーチェドーロじゃない――!?」

 そんな声が聞こえてきそうなゴール前だった。最後の直線で残り200mを切ったところで、8枠を示す“ピンク帽”が馬群を突き放して先頭に躍り出た。後続との差は3馬身以上開いており、もう勝ち負けは確実。応援していたファンの中には、2番人気に支持されていたルーチェドーロが抜け出したものと思っていた人もいたかもしれない。

 それもそのはず、もう1頭の8枠サヴァは単勝79倍の16頭中14番人気という、予想で最初に消されそうな超大穴。前々走の昇竜S(OP)は5着だったものの、前走の伏竜S(OP)では見せ場の無い9着に敗戦しており、さらにメンバー強化となる今回はほぼノーチャンスと思われていた存在だったからだ。

「(同じピンク帽の)ルーチェドーロではなく、サヴァでしたね(笑)。最後に勝ち馬(スマッシャー)に差されてしまいましたが、競馬は好位から抜け出す堂々の横綱相撲。14番人気とは思えない、非常に強い競馬でした。

ただ、以前は寒椿賞(1勝クラス)を3馬身差で圧勝して、2走前の昇竜Sで2番人気だった馬。ここ2戦が不甲斐なかっただけに人気を落としていましたが、未勝利を勝った時は2歳のレコードタイムでしたし、この日のような時計の速い馬場がベストなのでしょう。同世代のトップクラス相手に強い内容でしたし、今後につながるレースだったと思います」(競馬記者)

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 レース後、鞍上の石川裕紀人騎手は「あそこまで行ったら勝ちたかった」と悔しさを露にした。ただ、今回のサヴァの激走はジョッキーの積極性も光ったという。

「人気のない馬に乗っても手を抜かずに積極的に上位を狙う騎乗が目立つことから、穴党の競馬ファンからも高い評価を受けているのが石川騎手。特に今年は重賞での活躍が目立っていて、2月の小倉大賞典(G3)を11番人気のテリトーリアルで勝利、4月のフローラS(G2)でも14番人気のスライリーで2着、そして今回のユニコーンSでも14番人気のサヴァで2着と、随所で存在感を発揮していますね。

元々、ルーキーイヤーに関東の新人王にあたる民放競馬記者クラブ賞を受賞した腕利き。ケガなどで思うような結果が出ていませんが、また注目される騎手になるかもしれません」(別の記者)

「(14番人気に)こんなに人気がない馬ではない。速い時計も持っているし、いい馬です」

 レース後、相棒の低評価を気遣った石川騎手だが、そろそろ周囲からも「こんなに人気がない騎手ではない」という声が聞こえてきそうだ。(文=銀シャリ松岡)

<著者プロフィール>
 天下一品と唐揚げ好きのこってりアラフォー世代。ジェニュインの皐月賞を見てから競馬にのめり込むという、ごく少数からの共感しか得られない地味な経歴を持つ。福山雅治と誕生日が同じというネタで、合コンで滑ったこと多数。良い物は良い、ダメなものはダメと切り込むGJに共感。好きな騎手は当然、松岡正海。

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