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JRA「2カ月間の調教停止処分」大竹正博厩舎に“逆転無罪”の可能性!? 警察は捜査継続も異例の“タイムアウト”で処分…カフェイン摂取で無罪だった「ピンクブーケ事件」とは

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「実は2015年にも小西一男厩舎(美浦)のピンクブーケという馬から、12月のレースを勝った後にカフェインが検出されました。ただ、その時は捜査を行った結果、米国産の飼料添加物の製造過程でカフェインが混入したとのことで『小西厩舎に非はない』として処分は行われませんでした。

ちなみに当時、小西厩舎のスタッフが購入した、カフェインが混入された競走馬用のサプリメントはトレセン内のJRAファシリティーズで販売されていた物だそうです。当然、競走馬理化学研究所の検査をすでにパスしていた物でした(後日、製造元の不手際並びに報告の欠陥があったことが判明)。

また、製造過程で禁止薬物が混入したケースといえば、やはり156頭という前代未聞の競走除外となった2019年のグリーンカル事件が思い出されますね。特にグリーンカルの流通・販売を行っていたのは主にJRAファシリティーズなどの4社。文字通りJRAの関連会社ということもあって、現場とJRAとの間で大きなわだかまりの残る結果となりました」(同)

 そういった過去があっては、今回の大竹厩舎の処分に現場が戦々恐々となるのも当然か。

 あくまで可能性だが、もし今回のカフェイン検出が上記のケース同様、製造元などの不手際によって起こったことと判明すれば、大竹厩舎はいわば“地雷”を踏んでしまっただけで、小西厩舎同様、処分を受ける必要がなかったことにもなりかねない。

 無論、福田理事が「警視庁に捜査を依頼するとともに、必要な調査を尽くしてまいりました」とコメントしている通り、約8カ月も調査を重ねてきたのだから、JRAもありとあらゆる可能性を考慮した上での処分決定だろう。

 ただ、もし本件が6年前の小西厩舎のピンクブーケの件と同様、ソーヴァリアントが摂取した物の中に米国など海外が製造元となる製品が絡んでいれば、やはり捜査に限界があってもおかしくはない。

 いずれにせよ、本件はまだ完全には決着しておらず、警察が捜査を継続する以上、大竹厩舎の“逆転無罪”もあり得るということだ。もしそうなった場合、現場とJRAの溝はますます深まることになるかもしれない。(文=銀シャリ松岡)

<著者プロフィール>
 天下一品と唐揚げ好きのこってりアラフォー世代。ジェニュインの皐月賞を見てから競馬にのめり込むという、ごく少数からの共感しか得られない地味な経歴を持つ。福山雅治と誕生日が同じというネタで、合コンで滑ったこと多数。良い物は良い、ダメなものはダメと切り込むGJに共感。好きな騎手は当然、松岡正海。

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