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JRA「酒気帯び運転」角居勝彦元調教師との共通点? 「調教停止処分」大竹正博厩舎の全58頭の転厩先に何故、手塚貴久厩舎が選ばれたのか

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JRA「酒気帯び運転」角居勝彦元調教師との共通点? 「調教停止処分」大竹正博厩舎の全58頭の転厩先に何故、手塚貴久厩舎が選ばれたのかの画像1

 23日、日本中央競馬会(JRA)は昨年11月に出走したソーヴァリアントから禁止薬物のカフェインが検出された件について、第3回裁定委員会で処分を決定。同馬を管理する美浦の大竹正博調教師を24日から8月23日まで、2カ月間の調教停止処分とすることを発表した。

 異例の重い処分には競馬界にも衝撃が走ったが、同時に注目されるのが大竹厩舎の管理馬58頭が転厩する手塚貴久厩舎だ。伴って、さらに22馬房が臨時貸付されるという。

 現在18勝を挙げ、調教師リーディング10位につけている手塚厩舎に、現在16勝を挙げてリーディング21位につける大竹厩舎の戦力がそのまま加わるとあっては、手塚厩舎に初のリーディング獲得の期待が高まるのも当然だろう。27勝を挙げてトップの矢作芳人厩舎とは9勝差、確かに十分“差し切り”が可能な差といえる。

 手塚調教師にとっては、同じ美浦で厩舎を構える大竹調教師の調教停止処分に気が気ではないだろうが、異例の対処で戦力がほぼ“倍増”したことで、いつも以上にその手腕が問われるところだ。仮に年頭からこの状況が続いていれば、単純計算で現在34勝。矢作厩舎を逆に7勝リードしていたことになる。

 そもそも何故、手塚厩舎が転厩先に選ばれたのだろうか。

「おそらく手塚調教師が、日本調教師会の副会長と関東本部長を兼任されているからでしょう。以前(2018年)、角居勝彦調教師が酒気帯び運転で逮捕され、約6カ月間の調教停止処分になった際は、副会長と関西本部長を兼任する中竹和也調教師が、角居厩舎の馬を預かっていました」(競馬記者)

 ちなみに当時も大幅な“戦力アップ”となった中竹厩舎が注目され、リーディング獲得が期待されたという。だが、自己最多の56勝を挙げたものの、最終的には58勝を挙げた藤原英昭厩舎に一歩及ばなかった。

「当時は角居調教師が調教停止処分になったものの、角居厩舎のスタッフは管理馬と一緒に中竹厩舎に所属する形となりました。

角居厩舎といえばウオッカの日本ダービー(G1)制覇や、ヴィクトワールピサによるドバイワールドC(G1)制覇など、数々の偉業を成し遂げた日本を代表する厩舎の1つ。中竹厩舎にとって大幅な“戦力アップ”となりましたが、周囲の視線もありますし、人も馬もあくまで“借り物”だったこともあって、プレッシャーも凄かったとか……。当時も菊花賞馬のキセキや2歳馬のサートゥルナーリアなど、ビッグネームが所属していましたからね。

結局、“助っ人軍団”は角居調教師の処分が明けると同時に元に戻りましたが、今回手塚厩舎に転厩することになった大竹厩舎の管理馬も、大竹調教師の処分が明けたら元に戻ることになるでしょう」(競馬記者)

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 転厩組の注目は、やはり2018年の有馬記念(G1)を勝ったブラストワンピースだろう。

 しばらく低迷していたが、前走の鳴尾記念(G3)で3着と復調の気配を見せている。もし、2019年と同じく8月の札幌記念(G2)に進むようであれば、手塚厩舎の所属馬として出走することにもなりそうだ。

 また、本件の中心にいるソーヴァリアントも、19日の利尻特別(1勝クラス)を6馬身差で圧勝するなど、大きく注目されている3歳馬だ。次走は未定ながら、秋の大レースに備えて夏の間にもう1つ勝ちに行く可能性は十分に考えられる。こちらにも注目したい。(文=大村克之)

<著者プロフィール>
 稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。

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