JRA「遅れてきた大物」エスコーラはサリオスよりサラキアに共通点!? 日本レコード更新のド派手な圧勝劇も、記者が「辛口」だった理由

「なんとか未勝利戦がある内に勝ちきることができてよかったです」
この時期になってくると度々耳にする“崖っぷち”から脱した馬たちを称えるコメントだが、今回ばかりはそんな次元の話ではなさそうだ。
3日、小倉競馬場に衝撃が走った。3Rの3歳未勝利戦を勝ったエスコーラ(牡3歳、栗東・中内田充正厩舎)の単勝オッズは1.6倍という圧倒的な支持だったが、それですら「美味しい」と思える配当だったのかもしれない。
16頭立ての芝1800mのレース。スタートでやや出負けしたエスコーラだったが、鞍上の川田将雅騎手が素早く中団へ誘導。前に行きたい馬も多く、未勝利にしては厳しい流れの序盤になった。
レースが動いたのは、向正面に入ってすぐだ。中団の外に持ち出されたエスコーラは、外からポジションを上げ、一気に先頭に躍り出た。
ここから残り1000m、エスコーラのワンマンショーが開幕する。
1000mを通過したところで完全に集団を引っ張る形になったエスコーラ。開幕週の良馬場とはいえ、小雨が降る中で1000m通過58.7秒は未勝利馬にとっては厳しいペースだ。しかし、そんな流れの中で、エスコーラは逆に後続を大きく引き離しにかかる。

やや暴走気味にさえ見えたエスコーラだったが、手応えはまったく衰えることがなかった。川田騎手がゴーサインを送ると、一気に後続に絶望的な差をつける。結局、川田騎手が1発のムチも入れることなく、最後は2着馬に大差をつけた独走劇だった。
衝撃はそれだけでは終わらない。勝ち時計の1:43.8は芝1800mにおける日本レコード。3歳の未勝利馬が、グランデッツァが2014年の都大路S(OP)で記録したレコードを7年ぶりに更新したのだ。
「いや、驚きました。小倉競馬は今日から開幕ということもあって、1R(芝1200m)の勝ち時計が1:07.9という好タイム。速い時計が出る1日になる予感はありましたが、まさか日本レコードが更新されるとは……。それも(レース数が多い)1800mですからね。
勝ったエスコーラは、サラキアの全弟、サリオスの半弟という超良血馬。単勝1.9倍に推された1月のデビュー戦で4着に敗れて以来のレースでした。途中からハナに立って、レースを引っ張ってのレコードですから、この時計の価値は高いですね。陣営も成長を待って、じっくりと仕上げてきましたが、想像以上の走りでした」(競馬記者)
PICK UP
Ranking
17:30更新
春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
JRA武豊は何故AJCC(G2)でスペシャルウィークに騎乗しなかったのか。明かされた当時の「事情」と、幻の天皇賞馬“ナリタサンデー”とは
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 四位洋文騎手が「トラウマ」嘆く……武豊騎手も不快感を露にした昨年「マイルCS」ディサイファの悲劇
- 【香港C(G1)展望】BC制覇の偉業から1か月、ラヴズオンリーユー有終の美へ!レイパパレはC.スミヨンと新コンビ、最大のライバルは最高レーティングの英国馬
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 【徹底考察】有馬記念(G1) サトノダイヤモンド「世代最強を証明した菊花賞。有馬記念制覇に向け、レジェンドだけに許された最強馬の『領域』に手を掛ける」
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
関連記事

JRA 社台ファーム生産の期待馬が藤田菜七子騎手でデビュー! 父は芝1800mの日本レコードホルダー

ニコ動『リアルダービースタリオン』出身馬がデビュー戦勝利! 繁殖牝馬購入から、種牡馬選び、種付け……ついに「みんなの馬」が走りだす!

JRA C.ルメールの「北海道愛」に陣営が忖度!? ブラックボイス福島から函館にデビュー変更、思わぬ強敵出現で最大の被害者は武豊?

JRA武豊「勝利数半減」でリーディング22位の大転落! 失地回復には大歓迎の函館で反撃開始、シャフリヤール近親アルナシームにソダシ、ゴールドシップ級の期待

ついに待望の「ストライク」をゲット!? 姉は米国「2歳女王」、セレクトセール2億円超の良血馬が、オーナー初預託の名門・友道厩舎からデビュー
















