JRA 9番人気7着だった「地味ジョッキー」が何故絶賛されたのか。レース後「敗因不明」コメントも「ありがとう!」「ナイス騎乗」に見えるファン心理

先週から夏競馬が開幕し、今年もこの男が頼りになる季節がやってきたようだ。
4日、小倉競馬場で行われたCBC賞(G3)はファストフォース(牡5歳、栗東・西村真幸厩舎)が重賞初制覇。スタートから果敢にハナを奪うと、そのまま1:06.0のスーパー日本レコードで駆け抜けた。
昨日、開幕初日を迎えた小倉競馬は日本レコードが2度も記録される歴史的な超高速馬場。良馬場のまま迎えたこの日も傾向は変わらず、スピードにモノを言わせた先行馬の粘り込みが相次いでいた。
そういった状況もあって、ファストフォースの鮫島克駿騎手も「レース前から特殊な馬場になることは分かってた」「(ハナまで)行き切れれば、チャンスはあると思っていました」とコメント。8番人気の伏兵の勝利は馬場コンディションを読み切った、まさに作戦勝ちだった。

一方、そんな勝利騎手には及ばないものの、一部のファンから支持を集めたのがクーファウェヌス(牝6歳、栗東・武幸四郎厩舎)に騎乗した酒井学騎手だ。
「スタートを出て、無理なく番手から進めることができました。3コーナーでは好勝負になりそうな感じでしたが、最後にしんどくなったのは、時計なのか……何なのか」
レースの結果だけを見れば、9番人気馬による7着。騎乗したジョッキーは地味ながら「まずまず頑張った」といえる無難な結果である。
しかしレース後、クーファウェヌスを応援していたネット上のファンからは「ナイス騎乗」「酒井ジョッキー、お疲れ様でした!」「直線までは夢みた。ありがとう!」「納得のレース」など、酒井騎手の騎乗ぶりを称賛する声が続々……。
馬券圏内からは程遠い7着に敗れた騎手が、ここまで支持されるのは珍しいケースだ。一体、何故なのか。
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