JRA 福永祐一「7億ぐらいいったりするんちゃう」ディープインパクト産駒「最後の世代」にセレクトセール史上最高額も!? 日本のトップジョッキーも注目する1歳馬とは
来週12日(月)、13日(火)の2日間、苫小牧のノーザンホースパークで「セレクトセール2021」が開催される。
セレクトセールには、日本でしか手に入らない良血馬を求めて世界中の有力バイヤーが多数参加する。国内はもちろん、国外の競馬関係者からも注目を集める世界有数のサラブレッドせり市場だ。
何と言っても注目は、ディープインパクト産駒だろう。
というのも、今から約2年前の2019年7月30日。ディープインパクトがこの世を去り、今年の1歳馬が「最後の世代」となるからだ。
2019年は例年通り、2月のシーズン開始から交配を行っていたディープインパクトだが、首に故障を発生。同年7月28日に患部の頸椎と頸椎の間を固定するという日本で初めての手術が行われた。だが、30日早朝のレントゲン検査で手術箇所とは別に頸椎骨折も判明し、回復が見込めないと診断されたことで安楽死の措置がとられている。
この年、ディープインパクトと交配された繁殖牝馬は24頭。しかし、その多くは海外の馬であり日本で競走馬登録されている馬は「6頭のみ」と希少な存在だ。
12日、セレクトセール2021の1歳馬セッションで登場するディープインパクト産駒は以下の4頭。例年以上に注目を集めるのも、当然といえるだろう。
■セレクトセール2021に上場予定のディープインパクト産駒
ゴーマギーゴーの2020(牡)
スイープトウショウの2020(牡)
ワッツダチャンセズの2020(牝)
ジュエルメーカーの2020(牝)
吉本興業所属の漫才コンビ・ビタミンSのお兄ちゃんが持つYouTubeチャンネル『お兄ちゃんネル』では、日本のトップジョッキーである福永祐一騎手もセレクトセール上場のディープインパクト産駒について発言。「今年のセレクトセールのディープ産駒は、凄い額いくんじゃない?」と興味津々。
注目は福永騎手が「1番最初に出てくる馬とか、7億ぐらいいったりするんちゃう」と話したゴーマギーゴーの2020だろう。
母ゴーマギーゴーはディープインパクトと相性が良い米国産馬で、アメリカのダート重賞を2勝。母父はゴーストザッパーで、日本でも父と母父が同じ組み合わせのギベオンが重賞2勝と活躍している。
最後は「いや、わかんないけど(笑)」と自らの発言を濁したが、福永騎手の期待も大きいということだろう。
実際に7億円となればディープインパクトの10倍で、セレクトセール史上最高額。亡き父の遺志を受け継いだラストクロップは、順調なら来年の夏にデビューする予定だ。
(文=北野なるはや)
<著者プロフィール>
某競走馬育成牧場で働いた後、様々なジャンルの仕事で競馬関連会社を転々とする。その後、好きが高じて趣味でプログラミングを学習。馬券には一切のロマンを挟まないデータ派であるが、POG(ペーパーオーナーゲーム)では馬体派という奇妙な一面も持つ。
PICK UP
Ranking
17:30更新- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
関連記事
JRA今年のプロキオンS(G3)はもはや「原型」なし!? ガラリ一変のメンバーにファンからは戸惑いの声、データ派泣かせの名物重賞に登録した出走馬の意外な顔触れとは
JRA小倉の川田将雅は「2回に1回」馬券に絡む!? 勝率は他騎手の複勝率をも凌駕、武豊にも負けない「競馬一族」のルーツを探る
「日本人侮辱発言」FCバルサ・Aグリーズマン「馬主」として所有馬を凱旋門賞(G1)登録……クロノジェネシスのライバル候補はオルフェーヴルを絶望させた名牝と同配合
JRA 鼻血を出しながら未勝利馬が初勝利! ウオッカ、オルフェーヴルら過去の名馬も苦しんだ難病、サラブレッドに及ぼす鼻出血の影響が人間と決定的に異なる理由とは
JRA あまりの強さに「凄いね、馬なりでありえない」M.デムーロも大絶賛、「7馬身差」超大物が衝撃のデビュー! 注目2歳は武豊アルナシームだけじゃない