JRA田辺裕信「ケイコの時から、らしさがなかった」5番人気15着大敗のワーケアは「何故」七夕賞(G3)復帰だったのか。格下3頭併せ「2馬身遅れ」も記者が明かした“強行軍”の理由
11日、福島競馬場で行われた七夕賞(G3)は、2番人気のトーラスジェミニ(牡5歳、美浦・小桧山悟厩舎)が勝利。本馬を管理する小桧山調教師は、これが嬉しいJRA通算200勝目となった。
レース直前から雨が勢いを増し、公式発表の「稍重」とは思えない悪条件で行われた今年の七夕賞。1番人気の福島巧者クレッシェンドラヴが14着に沈んだように、出走各馬にとって能力を発揮できた馬と、そうでない馬の明暗が大きく分かれたレースだった。
しかし、「それ以前」の状況なのが、5番人気に推されながらも15着に大敗したワーケア(牡4歳、美浦・手塚貴久厩舎)ではないだろうか。
16頭立て、芝2000mのレースで7枠14番からのスタートだったワーケアは、終始外々を追走。4コーナーでは外から先頭集団に取り付いて、勝ちパターンに持ち込んだようにも見えたが、そこからズルズルと後退……。
結局、前のクレッシェンドラヴから6馬身も遅れた15着に大敗した。
「今回は骨膜を除去する手術明けということもあって、昨年10月の富士S(G3)以来のレースでしたが、(完全復活までには)まだちょっと時間がかかりそうですね。
手塚調教師は戦前『去年の新潟記念(G3、10着)や富士S(G3、8着)の時よりも状態は良い』と話していましたが、その一方で直前の3頭併せ馬でも格下馬を相手に約2馬身の遅れ……。ちょっと戦える状態になかったのかもしれません」(競馬記者)
そんな記者の発言を裏付けるようにレース後、騎乗した田辺裕信騎手は「ケイコの時から、らしさがなかった」と状態面を敗因に挙げている。
ワーケアといえば、デビュー戦からC.ルメール騎手とコンビを組み、ホープフルS(G1)では不利を受けながらも3着と、現4歳世代トップクラスの実力馬だった。ルメール騎手と手塚調教師のコンビということもあり、天皇賞・春(G1)を連覇して昨年末に引退したフィエールマンの後継者として期待されているほどの大器だ。
実際に、手塚調教師も先日の『スポーツ報知』の取材に「いずれは、うちの厩舎の看板馬になってほしい」と話しており、本来であれば見据えるのは当然G1制覇。もし状態面が本物でなかったのであれば、福島へ遠征してまで七夕賞に出走する意味は、あまりないようにも思えるが……。
そもそも何故、このような状態で出走に踏み切ったのだろうか。ある記者は「あくまで個人的な推測ですけど」と前置きした上で、その理由を語る。
PICK UP
Ranking
5:30更新- 【日本ダービー】武豊「何とか間に合いました」キタサンブラック弟と挑む最多7勝目…乗り替わりでも不気味なエコロヴァルツの底力
- 【NHKマイルC】“アスコリピチェーノVSジャンタルマンタル”仁義なき社台グループの頂上決戦に決着をつける不気味な伏兵!
- 【宝塚記念】今年のグランプリは「超ハイレベル」の一戦?リバティアイランド、ドウデュースら「最強メンバー」が激突も
- 【NHKマイルC】C.ルメール「一鞍入魂」アスコリピチェーノと必勝態勢!オークス、日本ダービーも騎乗馬決定か…シックスペンスとはコンビ解消
- 【日本ダービー】「芝未勝利馬」の参戦視野に懐疑的な声? 無傷の4連勝でダービー挑戦も「シンガリ」に敗れたサクセスブロッケンの記憶
- 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 帝王賞でウィルソンテソーロ降板も決定済み…気になる「鞍上交代」はやっぱりアノ人?
- 藤田菜七子「日本ダービー騎乗」は幻に!? 武豊シュガークン×エコロヴァルツ「究極の二者択一」ダービー鞍上問題はスピード決着
- 「うまく力を出せた」2年目女性騎手が2ヶ月ぶり白星! 「負担重量の注意義務」を怠り戒告処分も…翌日1Rで名誉挽回の好騎乗
- 【NHKマイルC】父は名マイラー、母もマイルG1馬の「黄金血統」、前走惨敗で評価急落も…注意しておきたい激走候補2頭
- 【NHKマイルC】ファンの興味は「15番枠」が1番人気?固唾をのんで待つ運命の枠順発表…ただの偶然で済まされない「幸運」を手にするのはどの馬か
関連記事
JRA 武豊アスクワイルドモア、新人騎手の「神逃げ」に5馬身差完敗デビュー……明暗分かれたキズナ産駒。千葉サラブレッドセール高額2位の注目馬破れる
JRA「ツインターボ師匠」降臨に『みんなのKEIBA』大絶賛!? 七夕賞(G3)直前の「神サイン」当時の2着馬、実はトーラスジェミニ調教師が……
JRA 戸崎圭太「素質の高い馬」名牝スイープトウショウを母に持つクリーンスイープが待望2勝目!「連対率100%」遅れてきた大物が目指すは秋華賞(G1)の母仔制覇か
JRA【函館2歳S(G3)展望】馬体重“98kg差”の一騎打ち!? 「新種牡馬」シルバーステート産駒メリトクラシーVS「ラストクロップ」キングカメハメハ産駒ポメランチェ!
【ジャパンダートダービー(G1)展望】JRA武豊「申し訳ない」とはもう言わせない!? 牡馬勝りウェルドーンと16年ぶり制覇へ!日本ダービー(G1)“視野”で物議のリプレーザも参戦