JRA武豊「13戦全敗」で泣きっ面にハチ!? 強引タックルで過怠金も…… 1日3勝の勢いはどこへやら
函館、福島、小倉の3場で競馬が開催された先週末。武豊騎手は、3週連続での函館参戦。
しかし、先週末は北の大地も酷暑に襲われ、日中の最高気温は17日が30度近く、18日は30度を超える真夏日となった。16日に更新された自身の公式ダイアリーにも「こちら函館は少し暑いかなぐらいのちょうどいい気候。相変わらず馬場は絶好の状態で、気持ちよく競馬ができています」と記していた。
まだ“涼しかった”1週前の11日(日)に3勝の固め打ちを見せた武騎手だったが、暑さが堪えたのか17日(土)は6回騎乗して「0-0-1-5」と期待を裏切った。さらに酷かったのが18日(日)だった。
この日は1R、2Rで立て続けに1番人気を裏切ると、自身5レース目となった7R「3歳上1勝クラス」の一戦で、不可解な騎乗を見せてしまう。
タッグを組んだのは未勝利戦を勝ち上がったばかりのマリオンエール(牝3歳、栗東・安達昭夫厩舎)。単勝2番人気に支持され、2連勝が期待された。道中は3番手の好位を追走したが、4角手前でやや手応えが悪くなり、直線を向くと早くもムチが飛んだ。
そこまでは良かったが、ムチは入れつつも、ゴールまでほぼ追う仕草はなく、そのまま4着で入線した。
「最後は3頭による2着争いで後れをとり、4着に敗れました。確かに直線の攻防で必死に追う姿はありませんでしたから、馬券の対象となる3着以内に入れなかったことで、感情的になったファンの不満もSNSで見られました。
しかし、パトロールビデオをよく見ると、直線でマリオンエールが内にささっているのが分かります。この影響で武騎手も満足に追えなかったのではないでしょうか。早々とムチが入ったように、脚が残ってなかったようにも見えましたが……」(競馬記者)
武騎手の騎乗がさらに議論の的となったのは9R恵山特別(1勝クラス)だ。
4番人気のヴェントボニート(牝4歳、栗東・池添学厩舎)に騎乗した武騎手は、ちょうど中団のインを確保。いい手応えで直線を向いたが、前が壁になり万事休す。しかし、残り200mのところで外に出そうと真横にいたランドアーティストにタックル。同馬を外に弾き飛ばす形となった。これで進路を確保した武騎手とヴェインボニートは何とか3着でフィニッシュした。
「直線では完全に行き場を失っていましたね。武豊騎手にしては珍しくタックルする形になってしまい、過怠金3万円が科されました。ぶつけられたランドアーティストはその時点で脚は残っていませんでしたが、あまり見ないかなりラフな騎乗だったと言えます」(同)
そして迎えたこの日の最後の騎乗がメインの函館記念(G3)。タッグを組んだのは弟・武幸四郎調教師が管理するワールドウインズ(セ4歳、栗東・武幸四郎厩舎)だった。
混戦ムードの5番人気でチャンスありと思われたが、好位から直線伸びきれず、勝ち馬から0秒6差の7着に終わった。レース後、武豊騎手は「やりたいレースは出来ました。ただ、4コーナーで手応えが薄くなりました。ちょっとハンデもきつかったかもしれません」とコメント。その内容から現時点では力負けだったといえるだろう。
結局、土日を通して13戦全敗。過怠金も科せられ、武豊騎手にとっては散々な週末となってしまった。
(文=中川大河)
<著者プロフィール>
競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。
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