JRAコントレイル全弟は芝でダメでも「ダート」で新境地!? 一族が今年のアメリカ三冠ベルモントS(G1)を制覇

昨年、無敗で三冠を制したコントレイルの全弟となるサンセットクラウド(牡2歳、栗東・矢作芳人厩舎)が23日、栗東トレーニングセンターで行われたゲート試験に合格した。
兄も管理している矢作師は「育成時のコントレイルと違い、脚元にも不安はない」と話し、「デビューは10月以降になると思う」と今後のプランを語っている。
今年のPOG(ペーパーオーナーゲーム)でも非常に人気が高く、兄が無敗の三冠馬でもあるため、デビューを待たずしてクラシックでの活躍が期待されているサンセットクラウド。
だが一方で、春の時点でコントレイルよりも一回り大きい約480キロの馬体を誇り、体長も兄よりやや短めに見えることから、マイル前後が主戦場になるのではないかということも既に報じられている。
また今月3日に栗東に入厩した際、矢作厩舎の安藤助手は「背中の柔らかさはディープインパクトが出ているのかなと。これなら芝でもという感じ」と『スポーツ報知』に対しコメントしている。
だがダート色が強い血統でもあるため、当初は前さばきに硬さも見られていたようだ。
母方はアンブライドルズソング×ティズナウというバリバリの米国ダート血統であり、兄バーンフライはゴールドアリュール産駒ということもあるだろうが、デビュー以来35戦すべてダートに使われ続けている。
姉のアナスタシオは芝の活躍馬を多数輩出しているダイワメジャー産駒であるが、こちらもデビュー3戦で早くも芝に見切りをつけられており、以降引退するまでダートに使われていた。
「ロードクロサイトのいとこのエッセンシャルクオリティは、今年のベルモントS(G1)を制するなどアメリカでG1を3勝。ロードクロサイトはコントレイルを除くとダート馬を輩出しており、このことからも一族が基本的にはダート血統であることが伺えます。
サンセットクラウドは圧倒的に芝馬の活躍が目立つディープインパクト産駒なので、まずは全兄のコントレイル同様、芝のクラシックを目指す事になりますが、もし芝で結果を残せないようであれば、ダートを使ってみるのも面白いかもしれません」(競馬記者)
仮にサンセットクラウドがダート馬だった場合、兄弟で芝とダートのダービー制覇を目指して日本ダービー(G1)ではなく、ジャパンダートダービー(G1)に出走するようなことになれば、それはそれで大きく注目されることになりそうだ。
もちろんまだデビュー前の2歳馬。今後の成長次第では無限の可能性を秘めているだろう。
兄のコントレイルは年内一杯での引退が濃厚とみられており、一緒に走る機会はなさそうだが、まずは10月以降に現れるであろう夕暮れ雲(サンセットクラウド)を楽しみに待ちたいところだ。(文=冨樫某)
<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。
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