
JRA「爆速の血」覚醒でハクサンムーン産駒が4馬身差の圧勝!「直線1000mの適性は高い」目指すは父娘アイビスサマーダッシュ制覇?
15日、新潟競馬場で行われた4R・3歳未勝利(芝1000m)は、5番人気のハクサンタマテバコ(牝3歳、美浦・武藤善則厩舎)が勝利。ハクサンムーン産駒は、これがJRA2勝目となった。
「スピードが違いましたし、スッと外を取れました」
18頭立てで行われた新潟名物・千直の一戦。2枠3番から飛び出したハクサンタマテバコは抜群のダッシュ力でハナを奪うと、そのまま鞍上の武藤雅騎手とともに馬場の良い大外へ移動。外ラチを頼る“必勝策”で、最後は後続を4馬身突き放してゴールした。
父は2013年のアイビスサマーダッシュ(G3)を制したハクサンムーン。2着から7着までを9番より外枠の馬が占めたレースで、不利な内枠から父譲りのスピードを見せつけた。
「非常に強い内容でした。今回が6戦目になりますが、脚元に不安があるので、これまではダートを使われてきました。ただ、武藤騎手が『未勝利戦のチャンスも少なくなったので』と話していた通り、今回は満を持しての芝挑戦。未勝利戦では力が違いましたね。
ハクサンタマテバコは父ハクサンムーンの初年度産駒になりますが、この世代で現在JRAに所属しているのはわずか3頭。ですがゲノムとハクサンハーバーに加え、今回本馬が勝利したことで、全頭勝ち上がったことになります」(競馬記者)
ちなみにアイビスサマーダッシュを勝った種牡馬の産駒が新潟の千直を勝利したのは、これが史上初だ。
「今年で21回を迎えたアイビスサマーダッシュですが、牝馬が圧倒的な成績を収めており、牡馬の勝ち馬は歴代で7頭しかいません。ましてやG3なので、このレースを勝っただけで種牡馬入りするのは困難。そういった意味でも貴重な記録だと思います。
メジロマックイーンの3代天皇賞制覇ではありませんが、父の個性が代々受け継がれていくのもブラッドスポーツといわれる競馬の醍醐味の1つ。武藤騎手も『直線1000mの適性は高いと思います』と太鼓判を押していましたし、ハクサンタマテバコにはアイビスサマーダッシュでハクサンムーンとの父娘制覇を成し遂げてほしいですね」
デビュー2戦目には不良馬場だったとはいえ、ダート1200mを前半32.8秒で通過するなど、非凡なスピードを見せていたハクサンタマテバコ。初勝利まで時間がかかったが、得意の千直で能力全開できれば、重賞制覇にも手が届くかもしれない。
(文=大村克之)
<著者プロフィール>
稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。
PICK UP
Ranking
17:30更新【ヴィクトリアマイル(G1)予想】ナミュールから6点で万馬券狙い! マスクトディーヴァは持ちタイムに不安ありで消し! 高速決着に対応できる穴馬で勝負
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 「空前の競馬ブーム」巻き起こしたオグリキャップ…ぬいぐるみはバカ売れ、見学ツアーも大人気、「ビジネスチャンス」生かしたオーナーの慧眼【競馬クロニクル 第64回】
- JRA出鼻をくじかれた「16億円」の大勝負……。「神の馬」の二の舞だけは避けたい日高に朗報!? 海外からのニュースに関係者も安堵か
- 武豊騎手「パドック意味なし」発言に仰天……馬券購入セオリー「完全否定」のトップ騎手たちが語るパドック必勝法とは
関連記事
JRAマヤノトップガンもびっくり!? 「ウマ娘」効果なくとも“誰も止められない”母がアクセスランキングで突如ぶっちぎり1位の謎
JRA武豊デュガ「負けるが勝ち」でしてやったり!? 森秀行VS藤沢和雄「異例」の東西名伯楽対決、常識にとらわれない森マジックは令和でもやっぱり健在
コパノキッキングの武豊起用に藤田菜七子は崖っぷち!? コンビ解消サウジアラビアで勝たれる屈辱も、再結成が濃厚な裏事情
JRA 福永祐一「負けるような競馬ではない」惜敗続きに認めたくない現実!? 藤沢和雄師が絶賛したクラシック候補に重なる現状、能力に疑問符ついた気になるコメント
JRA泥沼「8連敗」リーディングジョッキーの立場なし!? 期待馬「独占」川田将雅&福永祐一と明暗、勝てないC.ルメールが“リアル夏休み”に突入か