真剣勝負の裏にある真実に斬り込むニュースサイト・GJ
GJ
真剣勝負の真実に切り込むニュースサイトGJ
NEW
2021.08.24 18:00
「24年目で初めて」池添謙一も驚いた真夏の“珍事”、「おそらくない」JRAも認めた札幌記念(G2)のレアケース! 武豊や福永祐一もこだわる手綱の重要な役割
文=鈴木TKO
ここで特筆すべきは、当時のレース映像をみれば一目瞭然な福永騎手の“神騎乗”ぶりだ。制御不能になったジェラルディーナをコーナーで曲がらせるために、福永騎手は自らの体重を利用。つまり“重心移動”だけで同馬をカーブさせると同時に、左側の手綱だけを使って馬を操縦する「神業」を披露している。
そもそも手綱とは、人馬を繋ぐ重要な道具であり、騎手にとっては馬を制御するための必須アイテム。馬を車に例えるならば、運転する騎手にとって手綱はハンドルやブレーキである。
ならば手綱が馬の口に絡まった池添騎手や、走行中に手綱が切れた福永騎手は、いわばハンドルが外れた状態で車を運転していたも同然。手綱で馬を制御できない状況は、ブレーキが効かなくなった車を運転しているようなもの。当然ながら、レースに参加している他馬への影響も懸念される。
そんな状況でも冷静に対処して、無事故でレースを終えた福永騎手や池添騎手を見ると、やはりトップジョッキーたちの技量の高さには感心せざるを得ない。まさに「手綱は騎手にとっての命綱」。そんなことを再認識させられた札幌記念(G2)であった。(文=鈴木TKO)
<著者プロフィール> 野球と競馬を主戦場とする“二刀流”ライター。野球選手は言葉を話すが、馬は話せない点に興味を持ち、競馬界に殴り込み。野球にも競馬にも当てはまる「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」を座右の銘に、人間は「競馬」で何をどこまで表現できるか追求する。
PICK UP
Ranking
11:30更新- 【日本ダービー】武豊「35回目挑戦」で初のコンビ継続! シンボリクリスエスとも意外な接点…「連対率100%」はシュガークンに追い風か
- 新種牡馬サートゥルナーリア産駒「超大物候補」がいきなりデビュー!?「名牝シーザリオ伝説」新章へ…注目2歳馬ピックアップ
- 「東京2400mで買うべき馬」これぞダービージョッキーの金言!オークス&日本ダービーのヒントが満載!ステレンボッシュ、ジャスティンミラノを上回る期待馬がいる!
- 悲願の舞台で「30連敗」戸崎圭太の夢叶うか?ステレンボッシュ、ジャスティンミラノと挑むオークスとダービー…「シルバーコレクター返上」に絶好チャンス
- ドゥラメンテ「最後の大物」出現なるか。わずか4世代から三冠牝馬リバティアイランドやG1・3勝タイトルホルダー「伝説」の最終世代をピックアップ
- J.モレイラ「短期免許」条件クリアに暗雲…「スムーズな競馬ができなかった」マスクトディーヴァで痛恨の取りこぼし、残るチャンスはあと「2回」
- JRAジャパンC(G1)「史上最高」アーモンドアイ参戦もまさかの低レベル!? コントレイル、デアリングタクトでもない…… 下馬評1番人気はあの馬
- JRAジャパンC(G1)ヨシオ「冷やかし出走」疑惑に西山茂行オーナー反論! 「何言っているんだ」最強馬決定戦の“珍客”に隠された陣営の思い
- 【日本ダービー】ジャスティンミラノに立ちはだかる不吉な予兆!? ディープインパクト、コントレイルはクリアも…無敗の二冠馬が「1勝3敗」の落とし穴
- 福永祐一厩舎「初G1」はこの大物!? リバティアイランド、フォーエバーヤングの妹…来年のクラシックもキズナ産駒は大注目!