
JRA“異端児”トレーナーが窮地!? 「デアリングタクト全妹&エイシンヒカリ2世」は期待ハズレの現状、新潟2歳S(G3)クレイドルで名誉挽回へ
29日に行われる新潟2歳S(G3)には、クロフネ産駒のクレイドル(牝2歳、美浦・黒岩陽一厩舎)が出走を予定している。
半兄がステラヴェローチェという血統背景もあって注目度は高く、25日現在、『netkeiba.com』の予想オッズではアライバルに次ぐ2番人気に支持されている。
デビューは6月に行われた東京開催。リアグラシアやレディナビゲーターなど骨っぽい相手が揃った牝馬限定の2歳新馬戦で、好位から直線抜け出しゴール前の大混戦を制した。
その後はノーザンファーム天栄で成長を促され、今月上旬にはトレセンへと帰厩し、その後は質量ともに十分な追い切りをこなしている。
「今回は20キロぐらい増えて(ノーザンファーム天栄から)帰ってきて、気持ちもむしろ少し穏やかになっているぐらいで、体にも気持ちにも余裕がある状態で成長を感じることができました。(追い切りを重ね)体も気持ちもすごくフィットしてきていると思います」と、愛馬の最終追い切りを見届けた黒岩調教師は手応えを口にした。
もしクレイドルで勝てば、黒岩調教師は、パッシングスルーで勝った19年紫苑S(G3)以来、約2年ぶりの重賞勝利となる。平成以降では最も若い30歳で調教師になった若手のホープも今年ではや開業10年目。「異端児であれ」をモットーにする黒岩調教師にとってこの1年間は調教師人生でも非常に重要な時間だった。
その理由が今も管理する2頭の牝馬(現3歳)の存在だ。
1頭目は、昨夏の新潟で衝撃のデビュー戦を飾ったリフレイム。最後の直線で外ラチ沿いまで“逃避行”し、鞍上の木幡巧也騎手はアブミが外れて落馬寸前の状態。それでも最後は先頭でゴールした。破天荒な勝ちっぷりから、エイシンヒカリ2世という声まで聞かれた。こちらも2014年のアイルランドT(OP)で、外ラチ近くまで斜行しながら勝利したことで有名な馬である。
その後のリフレイムは1勝クラスを勝利し、3連勝を懸けた京王杯2歳S(G2)では、モントライゼなどを押しのけ1番人気に支持された。重賞初挑戦はあえなく5着という結果に終わったが、レース前のパドック周回中に突如居眠りする素振りを見せたことでも話題となった。
将来を期待されたリフレイムだが、京王杯2歳Sで狂った歯車はなかなか戻らずスランプに……。今春にかけてついには5連敗を喫してしまった。陣営は課題とされた右回りコースやダートを使うなど試行錯誤したが、2勝クラスにとどまっているという淋しい現状だ。
PICK UP
Ranking
17:30更新【ヴィクトリアマイル(G1)予想】ナミュールから6点で万馬券狙い! マスクトディーヴァは持ちタイムに不安ありで消し! 高速決着に対応できる穴馬で勝負
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 「空前の競馬ブーム」巻き起こしたオグリキャップ…ぬいぐるみはバカ売れ、見学ツアーも大人気、「ビジネスチャンス」生かしたオーナーの慧眼【競馬クロニクル 第64回】
- JRA出鼻をくじかれた「16億円」の大勝負……。「神の馬」の二の舞だけは避けたい日高に朗報!? 海外からのニュースに関係者も安堵か
- 武豊騎手「パドック意味なし」発言に仰天……馬券購入セオリー「完全否定」のトップ騎手たちが語るパドック必勝法とは
関連記事
JRAヨシオの調教師「マジック再現」狙うも不発!? 未出走馬2頭を重賞にエントリーしたものの……、今回ばかりは取り下げとなった裏事情
JRA【新潟2歳S(G3)展望】「勝率71.4%」川田将雅×中内田厩舎が送り込むセリフォスに課題!? ステラヴェローチェの妹やククナの弟もチャンスあり!
JRA武豊メイケイエール “じゃない方”とは言わせない!? キーンランドC(G3)「展開利」見込めるもう1頭の3歳牝馬、鞍上は「4戦無敗」の札幌千二マイスター!
JRA適距離「解禁」武豊メイケイエールが魅せるのは暴走か!? 白毛一族はソダシだけじゃない、横山典弘も手を焼いた“やんちゃ娘”に折り合い新境地の期待
JRA 新人トップの若手騎手が最終レースで「謎」のガッツポーズ! 初騎乗初勝利でもしなかった「パフォーマンス」を行った真意とは?