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JRA レイハリア重賞連勝の裏でJRA「大喜び」!背景にある主催者ならではの“特殊”な事情とは

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撮影:Ruriko.I

 29日、札幌競馬場で行われたキーンランドC(G3)はレイハリア(牝3歳、美浦・田島俊明厩舎)が優勝。陣営にとって3月の初勝利から怒涛の4連勝、前走に続き重賞連勝を決める嬉しい勝利となった。

 同馬の勝利により、3歳馬の古馬スプリント重賞勝利はアイビスサマーダッシュ(G3)のオールアットワンスと北九州記念(G3)のヨカヨカに続き3頭目となった。

 この3歳馬3頭には、ある“共通点”が2つ存在する。

 1つは、3頭とも牝馬であること。もう1つは、3頭がダービーデー前日に行われた3歳スプリント重賞の葵S(G)の上位3頭でもあることだ。

 そして、葵S上位3頭の活躍ぶりを喜んでいると思われるのが主催者であるJRAだ。その背景には、葵Sが抱えている特殊な事情が関係している。

 2018年の番組改正で3歳スプリント路線の拡充を図る目的から、3歳馬限定のスプリント重賞となった同レースは、前身の葵賞から3元号にわたり37回行われてきた。

 昇格初年は「新設重賞」、翌19年から「重賞」という格付けで行われている。グレード格付けされていないJRA平地重賞は、現時点で葵Sのみ。

 JRAは今年から葵SをG3競走としての開催を念頭に入れ、日本グレード格付け管理委員会へ葵Sの昇格申請をしたが却下された。グレードレースの格付け及び昇格申請が承認されなかったのは、09年に同委員会が発足して以降、初めてのことだった。

 格付けおよび昇格申請が承認されるためには、過去3年における平均パターンレースレーティングと直近年の年間レースレーティングが基準値以上となることが要求される。3歳G3の場合、両者の基準値は「105.00」とされている。

 葵Sの場合、パターンレースレーティングは「106.42」と基準値を上回っているが、20年における年間レースレーティングが「104.50」と僅かに基準値を下回った。

 20年の葵S1~4着馬がその後、年内に勝ち星を挙げた馬1頭のみと軒並み苦戦したことが、G3昇格への基準値を下回った原因と考えられている。

 しかし、今年は前述の通り1~4着馬が既に重賞を3勝しているように、今年は基準値超えが確実視されている状況。おそらく来年の葵SはG3昇格が濃厚だろう 。

 一度は昇格申請が却下されてしまったが、評価を覆した出走馬の活躍は来年の「朗報」に大きく影響しそうだ。

(文=寺沢アリマ)

<著者プロフィール>
大手スポーツ新聞社勤務を経て、編集部所属のライターへ。サラ系・ばん馬のどちらも嗜む二刀流で「競馬界の大谷翔平」を目指すも収支はマイナス。好きな競走馬はホクショウマサル。目指すは馬券的中31連勝だが、自己ベストは6連勝と道は険しい…。

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