
JRA「3.6億円」ザレストノーウェア、POG大人気アークライトも崖っぷちの「最後の3歳未勝利」へ……負けられない関係者必勝の勝負レース【日曜編】
2週にわたって紹介してきた3歳未勝利戦も日曜日がラストとなる。最終戦に勝負をかける注目馬が、この日にも数多く揃った。その中で、今回は日本競馬界でもっとも影響力を持つノーザンファームに注目した。
今競馬界で最も力を持つ存在と言えば、ノーザンファーム以外にはいないだろう。今年の3歳世代は皐月賞、日本ダービー、桜花賞とクラシックを席巻し、NHKマイルCでは1・2・3着を独占した。
しかし、そんなノーザンファームの3歳世代であっても、未だ勝てていない3歳未勝利馬は数多くいるという現実は無視できないが。
例えばノーザンファームの生産馬を多く所有するクラブ馬主のサンデーレーシング、キャロットファーム、シルクレーシングでは現在、サンデーレーシングは67頭中24頭が、キャロットファームは64頭中32頭が、シルクレーシングも66頭中30頭が未勝利もしくは引退という状況なのである。
今週、日曜日にはそんなノーザンファームの生産馬の中でも1億2000万円という高額で募集されたアークライトなどのクラブ馬、3億6000万円で落札されたセレクトセール出身のザレストノーウェアなどの個人馬主所有馬が出走する。
ちなみに皐月賞を勝ったキャロットファーム所有のエフフォーリアの募集額は2800万円なので、同じキャロットファームの1億2000万円馬がまだ未勝利であること、同様に3億6000万円の高額落札馬がまだ未勝利なのは、ノーザンファームとしても気が気ではない事態といえるだろう。
今週日曜日は、そんなノーザンファームの馬を含めた注目の生産馬が数多く出走する。この最終日も、枠順確定後に届いた現地で取材を行う記者の最終情報とともに注目馬を紹介しよう。
■日曜の3歳未勝利と注目馬
札幌3R【ダ1700m】メイショウケンジャ
ノーザンファームの生産馬はアークライト、イシュタル、ベルンハルトの3頭。アークライトはキャロットファームで1億2000万円の募集馬。ここまで7戦して2着4回。初ダートだがラストチャンスを決められるか?ただしライバルはかなりの好メンバー。中でも前走で3着馬を8馬身離したメイショウケンジャが一歩リード。
札幌4R【芝1200m】タイセイブレイズ
ノーザンファームの生産馬は出走無し。かなりの混戦模様だがタイセイブレイズを狙いたい。前走後に吉田隼人騎手が進言したブリンカーを初装着。これで一変するかも。
札幌5R【ダ1700m】ランスルー
札幌最後の3歳未勝利。ノーザンファーム生産のラフルオリータは勝ちきるまでは難しそう。ここは人気だがランスルーでいい。中央場所では走りが安定しなかったが、滞在競馬が合っている様子でレース内容も一変。今回は逆転の札幌リーディングを目指すC.ルメール騎手が積極的な競馬で押し切る。
新潟3R【ダ1800m】テイエムアトム
ノーザンファームの生産馬は連闘が2頭、中1週と厳しいローテーション。展開と脚質を考慮してテイエムアトムがオススメ。「ブリンカーの効果もあるが、新潟のレース内容は非常にいい。連闘だが他も同じようなもの。結果を出したい」と陣営も必勝の一戦。
新潟4R【芝2200m】エシカル
新潟最後の芝に3頭のノーザンファームの生産馬が出走。さすがにかなりの好メンバーが揃ったが、ノーザンファームの吉田和美氏が所有するエシカルが狙い。厩舎サイドも素質を評価しており「まともなら未勝利は勝てる。負けられない」とのこと。
新潟7R【ダ1200m】ブールタング
令和3年最後の3歳未勝利。出走馬の約半数が連闘だが、前走2~3着という実力馬が9頭も出走する。その中でノーザンファームの生産馬3頭はどれもチャンスあり。ただ中心はノースヒルズのブールタング。初の1200mだった前走が好内容で、1分12秒0の時計も上々。日曜で川田将雅騎手が3歳未勝利に騎乗する唯一の馬だけに、勝負気配は最も高い。
小倉3R【ダ1700m】クリノキララ
ここに出走する2頭のノーザンファーム生産馬は、ともにセレクトセール出身馬。1900万円のエウリュアレと6600万円のエリカブライトだ。しかし狙いはクリノキララ。2着3回の実力馬で、間隔を開けた前走が好内容。「1700mにも対応できたのは良かった。一度使った効果は大きく、騎手も好感触。ここは勝利を期待している」と関係者は強気。
小倉4R【芝2000m】リアングロワール
ザレストノーウェアはセレクトセールで3億6000万円のディープインパクト産駒。金額的には負けられないところだが、まだ成長途上との話も。狙いはデビュー前から評判だったリアングロワール。休み明けを使って連闘となるが、これは予定通りの戦略。高倉稜騎手も「性格がキツイ馬ですが、連闘で改善されそう。ここは楽しみです」とのこと。
小倉6R【ダ1700m】ラリック
このレース唯一のノーザンファーム生産馬ラリックで勝負。実力馬が揃ったが連闘組も多く、見えない疲れも懸念されるところ。ラリックは馬体減を考慮してここを目標に一本勝負。約1か月ぶりでも優先出走権があったため仕上がりは万全。ダートは底を見せておらず好結果を期待したい。
(文=仙谷コウタ)
<著者プロフィール>
初競馬は父親に連れていかれた大井競馬。学生時代から東京競馬場に通い、最初に的中させた重賞はセンゴクシルバーが勝ったダイヤモンドS(G3)。卒業後は出版社のアルバイトを経て競馬雑誌の編集、編集長も歴任。その後テレビやラジオの競馬番組制作にも携わり、多くの人脈を構築する。今はフリーで活動する傍ら、雑誌時代の分析力と人脈を活かし独自の視点でレースの分析を行っている。座右の銘は「万馬券以外は元返し」。
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