JRA クロノジェネシス、凱旋門賞出走日程に「勝つ気あるのか」と辛辣な声!? 過去の日本馬“好走パターン”と異なる点とは?
来月3日にフランスのパリロンシャン競馬場で行われる凱旋門賞(G1)に出走予定のクロノジェネシス(牝5歳、栗東・斉藤崇史厩舎)の渡航スケジュールが明らかとなった。2日、同馬を所有するサンデーサラブレッドクラブが公表した。
同馬は17日に栗東トレセンの検疫厩舎に移動。1週間後の24日に成田国際空港からシャルルドゴール空港へ渡る見通しだ。渡仏後は、シャンティイのパスカル・バリー厩舎へ滞在する予定だ。かつてヴィクトワールピサやキズナが過ごした地から日本競馬の悲願達成を目論む。
しかし、今回のスケジュールについて、一部のファンを中心に「過密日程で勝てるほど海外は甘くない」、「やる気を感じない」と、辛口なコメントが相次いでいる。
それもそのはずだろう。これまでに凱旋門賞を好走した日本馬へ当てはまる共通点は「前哨戦を走っている」だからだ。(06年3位入線のディープインパクトは失格のため除外)
99年2着のエルコンドルパサーは、約半年を通じてフランスに滞在。イスパーン賞(G1)2着、サンクルー大賞(G1)1着、フォワ賞(G2)1着と転戦しフランスの競馬に慣れた状態で挑んでいた。
10年2着のナカヤマフェスタと12年・13年2着のオルフェーヴルは同レースの前哨戦に位置づけられているフォワ賞を挟んで大一番に向かった。13年4着のキズナもフォワ賞と条件が変わらない3歳限定の前哨戦ニエル賞(G2)を使って本番へ駒を進めていた。
ちなみにキズナと同じチーム・ノースヒルズで凱旋門賞へ出走予定のディープボンド(牡4歳、栗東・大久保龍志厩舎)もフォワ賞を使うローテーションだ。
もちろん、前哨戦へ出走しながらも本番で良い結果を出せなかった馬もいる。しかし、過去の結果から、日本馬が凱旋門賞本番で好成績を残すためには「前哨戦出走」が“最低条件”という傾向が出ていることは明らかだ。
一方、クロノジェネシス陣営も無策ではない。一昨年に惨敗したフィエールマンとブラストワンピースの反省を生かし、2頭とは異なる調整を進めていく模様だ。
特に2頭とクロノジェネシスの調整が違う点は、滞在場所をイギリスのニューマーケットからフランスのシャンティイに変更したことだろう。
2頭の調整に帯同していたノーザンファーム天栄の木實谷雄太場長は、「改めて精査をして、この経験を次の機会に生かしたいと思っています」と、話しており今回その経験を生かしていくのではないだろうか。
(文=寺沢アリマ)
<著者プロフィール>
大手スポーツ新聞社勤務を経て、編集部所属のライターへ。サラ系・ばん馬のどちらも嗜む二刀流で「競馬界の大谷翔平」を目指すも収支はマイナス。好きな競走馬はホクショウマサル。目指すは馬券的中31連勝だが、自己ベストは6連勝と道は険しい…。
PICK UP
Ranking
5:30更新- 天皇賞秋前日にドウデュースのような豪脚一閃!DMMから登場した無敗の3歳馬に超大物の片鱗
- 武豊「これが本来のドウデュース」最強ライバル凌いだ32秒5!ディープインパクト、イクイノックスも未踏の快挙に挑戦権ゲット
- 波乱必至のアルゼンチン共和国杯で買うべき激推し穴馬2頭!クロミナンスはピーク越えか,,,最低人気で141万馬券を演出したメイショウブレゲの激走再び!?
- 【アルゼンチン共和杯(G2)展望】異色のロードカナロア産駒が登場! ジャパンC、有馬記念に向け、遅れてきた好素材が激突!
- JRA「支配者ノーザンと対立」で勝利激減の名調教師……「こだわり」が弊害、しかし”例外”もある
- 【みやこS(G3)展望】オメガギネス、プロミストウォリア、サンライズジパングなど、チャンピオンズC(G1)を見据えて大器が激突!
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 【天皇賞・秋】20年振りの偉業なるか?武豊×ドウデュースが目指す“イクイノックス”超えの偉大な記録の行方
- 「怒りの矛先は騎手でもいいよ」ダノンデサイル調教師の“横山典弘愛”が凄い!「競馬だから仕方ない」「最悪の流れ」呼び込んだ浜中俊の選択
- 武幸四郎騎手に横山典弘騎手が「絶叫」!? 武豊騎手が明かしたアノ復活劇でのエピソードに見る、弟のキャラクター
関連記事
JRA「騎乗停止」武豊×オルフェーヴルで池添謙一の人生変わった!? 泥沼「8連敗」C.ルメールは何故「クロノジェネシス×凱旋門賞(G1)」を断念したのか【週末GJ人気記事総まとめ】
オルフェーヴル凱旋門賞「クビ差2着」を支えた伝説のパートナー! クロノジェネシス・ディープボンド好走の鍵を握る「縁の下の力持ち」は?
JRA勝って凱旋門賞のはずが……。「僕もびっくりした」名手・安藤勝己が歴代屈指の牝馬から感じた「違和感」とは!?
JRA C.ルメールは何故「クロノジェネシス×凱旋門賞(G1)」を断念したのか。「日本馬で勝てたら引退してもいい」もレシステンシアが最後の“貢ぎ物”?
JRA 武豊、凱旋門賞(G1)「リベンジ」に強力な相棒登場!? 目指すは日本馬「最高記録」も、初戦から行く手に立ちはだかる強力ライバル