JRA 「G1・9勝馬弟」が武豊とのマッチレース制して白星発進! 父は新種牡馬ドレフォン、綺麗なフォームに「芝の走りも見てみたい」の声
6日、阪神6Rの2歳新馬戦は、岩田望来騎手の1番人気テーオードレフォン(牡2歳、栗東・梅田智之厩舎)が勝利。中央・地方合わせてG1・9勝を挙げたエスポワールシチーの弟が、武豊騎手騎乗2番人気ワンダーキサラの追撃を振り切り、デビュー戦で見事に白星を飾った。
日曜メインのみやこS(G3)と同じダート1800mで行われた、12頭立てのレース。1枠1番から抜群のスタートを決めて先手を主張した岩田望騎手とテーオードレフォンだったが、同じく好スタートを切った武豊騎手とワンダーキサラが外から競りかけて来る。お互いに譲る気配を見せずに1コーナーへと進入した。
コーナーワークで先頭に立つも、半馬身後ろからワンダーキサラにぴったりとマークされる展開。前半1000m通過は64秒6と決して速いペースにはならなかったが、終始プレッシャーをかけられる厳しい状況のまま最後の直線を迎えた。
しかし、岩田望騎手が「追ってからの反応がよかった」とコメントした通り、直線に入ってから追い出されワンダーキサラとの差を瞬時に広げると、あとは独壇場。最後まで余力充分のまま後続に2馬身半の差を付けてゴール板を駆け抜けた。
「非常に強い競馬でした。前半は武豊騎手のワンダーキサラとのマッチレースに近い形となり、道中あれだけ突かれてしまうと並の馬は終いバタバタになってしまうのですが、テーオードレフォンは逆に最後突き放して完勝を収めました。
ここでは力が一枚も二枚も抜けていた印象で、血統的にもポテンシャルを秘めていると思われます。今後はひょっとしたら、この世代のダートの横綱クラスに育っていく可能性もあるかもしれませんね」(競馬誌ライター)
先述の通り、ダートG1・9勝エスポワールシチーの弟である本馬は、2020年の北海道セレクションセールにて3520万円(税込)で取引。兄はダートの名種牡馬ゴールドアリュールの産駒だったが、こちらは馬名の通り新種牡馬のドレフォンへと代わっている。
ドレフォンは初年度から札幌2歳S(G3)を勝ったジオグリフなどを輩出しているが、現役時代にはアメリカのブリーダーズCスプリント(G1)など、ダート短距離G1を3勝しており、本質的にはダート種牡馬とも思われている。その父のジオポンティは2200mのG1・マンノウォーSを勝利していることから、距離も2000m位まで守備範囲の産駒も出てくるだろう。
「ドレフォンは現時点では芝ダート兼用の種牡馬となっていますね。今回のテーオードレフォンも走るフォームが綺麗だったため、レース後ネットの掲示板には『芝での走りも見てみたい』なんて声も挙がっていました」(同)
レース後、岩田望騎手は「これからどう成長していくか楽しみです。ダートの1800mも合っていると思います」とコメントしてたことから、しばらくは砂が本線になると思われるが、ゆくゆくは芝を使われる日もくるかもしれない。
どちらにせよ、今後非常に楽しみな馬が勝ち名乗りを上げたことだけは間違いなさそうだ。
(文=冨樫某)
<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。
PICK UP
Ranking
23:30更新- JRA内田博幸「戸崎ブチギレ騒動」から遺恨“独立”で引退危機!? エージェント“不条理”解約に「義理を通すなら……」
- JRAマイネル軍団総帥・岡田繁幸さん逝く。武豊「僕の原点、この馬と一緒に全国区になった」絶体絶命だった天才を世に放った偉大な決断と信念【特別寄稿】
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 「素行不良」で干された若手の更生に関西の大御所が名乗り! 福永祐一を担当した大物エージェントもバックアップ…関係者から「優遇され過ぎ」の声
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
- 岩田康誠「キレ散らかし」返答にインタビュアーもタジタジ…名手が信じたドウデュース世代の実力馬が有馬記念前に答え合わせ
- 有馬記念に続き東京大賞典も「記憶力」が決め手…最強フォーエバーヤングから絞りに絞った2点で勝負!
関連記事
JRA 武豊、キタサンブラック産駒「初騎乗」もブービー惨敗……絶望的出遅れからの神騎乗で天皇賞・秋(G1)制覇から4年
JRA「単勝113.4倍」永島まなみが武豊1番人気に4馬身圧勝! 北海道サマーセール682万円の“異端児”ジャマンは第2のデアリングタクトになれるか
JRA武豊「出オチ」で大敗になすすべなし!? 主役から脇役に転落、ダービー馬の甥が単勝万馬券の引き立て役に
JRA 武豊、天皇賞・秋(G1)より「ベタ惚れ」ホープインザダークがいよいよデビュー!「どんな勝ち方をしてくれるか」三冠トレーナーもクラシック意識
JRA川田将雅「裏切り」続きで評価急落!? 頼みの綱ダノックスも結果残せず、伝説の新馬戦も過大評価の危機?