
JRA「引退」コントレイルに花束を! 三冠馬ラストランに捧げる同世代ライバルたちの激励の歴史

今週末いよいよジャパンC(G1)が行われる。新旧4世代のダービー馬対決や昨年の3冠馬コントレイルのラストランという事もあり、大いに注目を集めている。
振り返ると、近年の3冠馬は全馬ラストランを勝利している。昨年このレースを制したアーモンドアイをはじめ、オルフェーヴル、ジェンティルドンナ、ディープインパクトなど有終の美を見事に飾っている。この流れを絶やさないためにもコントレイルも是が非でもこのレースを制したいところだ。
時に3冠馬にはクラシック戦線でライバルとなった馬が存在する。オルフェーヴル世代ではウインバリアシオン、ジェンティルドンナ世代ではヴィルシーナという、同じ時期にG1を共に沸かせたライバルの存在は競馬の歴史において多くのドラマを生んできた。
昨年の菊花賞(G1)でコントレイルと激闘を演じたアリストテレス(牡4、栗東・音無秀孝厩舎)もコントレイルのライバルの1頭。今回は横山武史騎手との新コンビでジャパンCに参戦予定だ。
同馬は今年に入り、AJCC(G2)を不良馬場のなか勝利し、コントレイルに迫った実力を証明したかにみえた。しかし、次走の阪神大賞典(G2)で単勝1.3倍の圧倒的1番人気に支持されながら、直線でいつもの伸びがなく7着と敗れる。
そこから歯車が狂いだしたか、春の大目標だった天皇賞・春(G1)では4着、続く宝塚記念(G1)でも見せ場なく9着と人気を裏切る惨敗が目立った。
夏は休養にあて、復帰戦に選んだ前走京都大賞典(G2)。最後はダービー馬の古豪マカヒキにハナ差及ばず2着だったが、春比べると復調の兆しとも見て取れる。現在『netkeiba.com』の予想オッズでは6番人気と伏兵扱いで、今回は気楽な立場で走れそうだ。
思い返せばアリストテレスの父エピファネイアは、菊花賞を勝った後に惜敗が続いていたが、見事にジャパンCで復活の勝利を果たしている。それも2着ジャスタウェイに4馬身差の圧勝だった。アリストテレスには、ここで待望の初G1勝利&同一G1父子制覇の期待が高まる。
また、今年G1で大活躍の横山武騎手と初タッグを組む。秋のG1シリーズでも菊花賞と天皇賞・秋(G1)を連勝。エリザベス女王杯(G1)は馬の状態が悪く16着と大敗したが、先週末のマイルCS(G1)では2着と存在感は十分だ。
復調気配のアリストテレスと絶好調男・横山武騎手とのコンビに1発の怖さが漂う。昨年の菊花賞で見せたコントレイルとの壮絶な叩き合いを、もう一度見ることができるかもしれない。着順はどうであれ、同志であるコントレイルに最後の贐(はなむけ)を送ることができるか。
(文=ハイキック熊田)
<著者プロフィール>
ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬券研究」三昧。女性扱いはからっきし下手だが、牝馬限定戦は得意?
PICK UP
Ranking
11:30更新JRA宝塚記念(G1)横山典弘「息子愛」でタイトルホルダー救った!? 好アシストに陣営からも感謝の声、横山和生が「最大のピンチ」を脱した裏側
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 川田将雅「ルール違反疑惑」の現場関係者にブチ切れ!? マスコミ関係者に注意喚起の即通達…怒りを隠せなかった「目に余る行為」とは
- 武豊「スキャンダル」「ケガ」など揺れに揺れた2017年。弟・幸四郎騎手「引退」から小浦愛「不倫疑惑」、そしてキタサンブラック「大団円」までをプレイバック!
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- JRA池添謙一「2度結婚」「DV不倫」よりも紆余曲折の騎手人生。オルフェーヴル三冠→外国人で凱旋門賞、勝負強さは当代随一だが……
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRAマイネル軍団総帥・岡田繁幸さん逝く。武豊「僕の原点、この馬と一緒に全国区になった」絶体絶命だった天才を世に放った偉大な決断と信念【特別寄稿】
- JRAイチの「豪快王」小島太列伝。愛人、酒席トラブルあっても名騎手、名調教師の生き様に曇りなし