元JRA藤田伸二氏「アッサリもあったか」ナミュールに高評価も阪神JF(G1)本命馬「痛恨」空振りの大誤算!?
12日、阪神競馬場では阪神JF(G1)が行われ、M.デムーロ騎手が騎乗した3番人気サークルオブライフが中団追走から直線外を伸びて差し切り勝ち。デビュー戦3着のあと、3連勝で2歳女王に輝いた。
M.デムーロ騎手は「強かったです。自信もあって、ずっと手応えがあってスムーズでした」とレースを振り返ると、「ストロングポイントはとにかくバテないことです。ポテンシャルを出してくれているので、成長したら来年楽しみです」と来春の牝馬クラシックを見据えた。
一方、勝ち馬と明暗を分けたのが弟のC.デムーロ騎手が騎乗したナミュール(牝2、栗東・高野友和厩舎)だ。新馬戦、そして前走・赤松賞(1勝クラス)のレースぶりに加え、C.デムーロ騎手の存在も手伝ってか、単勝2.9倍の1番人気に支持された。
阪神の芝は連続開催で内から荒れており、外目の17番枠も味方するかと思われたが……。ナミュールはスタートで痛恨の出遅れ。道中は後方インを追走し、4角でうまく最内を突いたが、4着に追い上げるのが精いっぱいだった。
敗れはしたが、上がり3ハロン最速となる33秒6を叩き出したナミュールに高い評価を下したのが元JRA騎手の藤田伸二氏だった。
この日は2歳G1ということで、恒例のYouTube生配信は行わなかった藤田氏だが、レース直後、Twitterに阪神JFの雑感を投稿。「出遅れたCデムーロは勿体ないレースだったし普通に出たらアッサリもあったかも…」と、スタートさえまともなら、ナミュールが突き抜けていた可能性を示唆した。
「Twitterにもつぶやいていたように、藤田氏はナミュールのポテンシャルを高く評価していました。実は前夜(土曜夜)に元地方騎手の瀧川寿希也氏と尾島徹氏のYouTubeチャンネル『瀧川尾島競馬予想チャンネル』にゲスト出演をした際、番組内で有力各馬の寸評を語っていたんです。
詳細はぜひ動画をご覧いただきたいのですが、藤田氏はナミュールについて、『上がりの脚がしっかりしている』と過去2戦の末脚を高く評価したうえで、『クリスチャンに依頼するということは勝ちを意識している』と陣営の本気度を説いていました」(競馬誌ライター)
ナミュール陣営の勝負気配を感じ取っていた藤田氏だったが、実は本命には2番人気ステルナティーアを抜擢していた。兄が朝日杯FS(G1)2着の実績があるステルヴィオという血統背景などを根拠に、「マイラーとして今後も活躍するんじゃないかな。(これまでのレースぶりから)素質も資質も感じた」とナミュール以上に評価した理由を語っていた。
残念ながら藤田氏本命のステルナティーアは中団から伸びを欠き、7着に敗退。さらに2着に食い込んだ8番人気の伏兵ラブリイユアアイズに対しては、前夜の配信で「全く興味ないです」とスルー。全く眼中になかったようだ。
今回は珍しくゲストとして予想を披露した藤田氏。結果は残念だったが、今後もその辛口コメントから目が離せない。
(文=中川大河)
<著者プロフィール>
競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。
PICK UP
Ranking
5:30更新- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 「ユタカァ、あけろー!」藤田伸二氏が明かした“恐喝”日本ダービー制覇の裏話…“怒り心頭”武豊から掛けられた恐怖の言葉とは
- JRA元騎手・藤田伸二氏の「引退理由」を日本経済新聞が痛烈批判!?「木を見て森を見ない典型」と述べた騎手リーディングの本質とは
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- C.ルメールが「過怠金」横山典弘が「騎乗停止」に賛否両論!? 覚悟の突撃と不可抗力…JRAの一貫した判断とは
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
- ヤマニンウルス、オーサムリザルトに新たなライバル登場か…元クラシック候補が路線変更ズバリ、M.デムーロ「強かった。乗っていただけ」
- 有馬記念に続き東京大賞典も「記憶力」が決め手…最強フォーエバーヤングから絞りに絞った2点で勝負!
関連記事
JRA M.デムーロ「弟、ムカつく(笑)」ジャパンC当日に起きた「伏線」に決着!? 阪神JF(G1)サークルオブライフで“リベンジ”達成!
JRA阪神JF(G1)兄弟対決はM.デムーロに軍配で武豊「34連敗」の屈辱! ウォーターナビレラ見せ場は作るも「あと一歩でした」
JRA女傑グランアレグリアの敗戦から3年。朝日杯FS(G1)10連敗中C.ルメール「G1勝てるチャンスある」ジオグリフで連敗街道にピリオド
JRA【ターコイズS(G3)展望】マルターズディオサ中心も「買い・消し」は…アンドラステは「凡走パターン」該当で波乱の可能性大!
JRA【朝日杯FS(G1)展望】武豊G1完全制覇王手へビッグチャンス!? セリフォスVSジオグリフVSダノンスコーピオン“無敗馬”の3強を断つ!!