JRA M.デムーロが遂に復活か!?「波に乗ったイタリアン」安藤勝己氏も証言! 「3年ぶり」の連勝で年末“固め打ち”なるか
18日、中山競馬場で行われたターコイズS(G3)はM.デムーロ騎手の4番人気ミスニューヨークが優勝。フルゲート16頭の最後方から大外一気の目が覚めるような末脚で、初の重賞制覇を成し遂げた。
デムーロ騎手は「前走は悔しい思いをしましたが、能力があるのは分かっていたので、ずっと信じていました。馬の気持ちを大事にして乗っていました。終いの伸びは予想以上で素晴らしいものでした」と、今回が組んで2戦目のパートナーを褒め称えた。
デムーロ騎手の「馬の気持ち」を優先した騎乗について、元JRA騎手の安藤勝己氏は自身のTwitterで「波に乗ったイタリアンって騎乗。完全に後方一気を決め撃った」と、2週連続重賞勝利したイタリア人騎手を評価した。
JRAの騎手となった2015年から毎年G1を勝利しているデムーロ騎手だが、近年は重賞勝利が減少している。17年の18勝をはじめ、15年~18年と4年連続で重賞2桁勝利をマークしていたが、19年は3勝と大きく落ち込み、その流れは現在も続いている。
デムーロ騎手が19年から成績が低迷した要因として、「固め打ち」が無くなったことが考えられる。
16年に武豊騎手に並ぶ重賞施行5連勝を達成するなど、デムーロ騎手は好調になると手が付けられない活躍を見せる。一方で、不調に陥ると中々抜け出すことができず。19年からはその長いトンネルに入っているように感じるファンも多い。
「デムーロ騎手は同じ外国人でJRA騎手となったC.ルメール騎手と比べられることが多いですが、『安定のルメール、爆発力のデムーロ』と、よく言われますね。ルメール騎手は好不調の波が少なく、毎年安定して高い成績を出しています。対するデムーロ騎手は、勝つ時期と勝てない時期がハッキリしている印象が強いです」(競馬誌ライター)
そんなデムーロ騎手だが、重賞連勝は18年のチャレンジC(G3)・チャンピオンズC(G1)以来。その18年は12月だけでG1を3勝する絶好調ぶりを発揮した。それを最後にデムーロ騎手の「固め打ち」は無くなっているため、今回の連勝は復活の兆しと言えるかもしれない。
「デムーロ騎手は連勝や、一定期間に勝利数を稼ぐのが大きな特徴です。3年ぶりの連勝で復活を期待するのは無理もないでしょう。また、2勝とも騎乗内容がデムーロ騎手の代名詞とも言える『決め打ち』騎乗によるものです。長いスランプからやっと脱したような予感がしますよ」(同)
朝日杯FS(G1)のブルパレイ、阪神カップ(G2)のラウダシオン、有馬記念(G1)のステラヴェローチェと年末の大レースで有力馬への騎乗を控えているデムーロ騎手。「復活」が本当ならば、3レースとも好成績を叩き出すに違いないだろう。そうなることに期待したい。
(文=坂井豊吉)
<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……
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