JRA「これもうレース名改称でも……」度肝を抜かされた名物オーナーの珍記録、ファンに残した「232万馬券」を上回るインパクト

30日、小倉競馬場で行われた11R巌流島S(3勝クラス)は、丹内祐次騎手の11番人気メイショウミモザ(牝5、栗東・池添兼雄厩舎)が勝利した。
同馬は二桁人気の大穴ながら、後続を3馬身離す大楽勝だった。2着に最低の18番人気アーズローヴァー、3着に3番人気グランレイが入ったため、当然ながら払い戻しも万馬券が続出。3連単に至っては、232万馬券が飛び出る大波乱の結末となった。
「前が開いてからの反応がすごく良かった。オープンでも楽しみになるような勝ち方でした」
レースをそう振り返った丹内騎手は、パートナーの快勝に手応えを掴んだ様子。2年前の夏にスプリント戦を3連勝した勢いを取り戻しつつあるのだろう。
奇しくも巌流島Sは、この日のWIN5対象レースの第三関門。人気薄の激走によって、残り票数も激減し、最終的に900万円超えした高配当の立役者ともなった。
しかし、大万馬券以上に強いインパクトを残したのは、激走したメイショウミモザよりも、同馬を所有する松本好雄オーナーだったかもしれない。
松本オーナーといえば、「メイショウ」の冠名でお馴染みの大御所だが、メイショウサムソン、メイショウドトウ、メイショウマンボ、メイショウボーラーなどのG1馬を所有。リーズナブルな価格帯の馬でコンスタントに活躍馬を手に入れることでも知られている。
そんな名物オーナーだが、実は巌流島Sはこれで3年連続での制覇。2勝クラスだった巌流島特別時代に1番人気メイショウキョウジ、3勝クラスに格上げされた昨年は、8番人気メイショウカリン、そして今年も11番人気メイショウミモザで優勝した。
「同じ馬が同一重賞を三連覇したケースは、これまで何度かありましたが、同じオーナーがクラスの変わった条件戦を三連覇したのはレアケースだと思います。多頭出しで穴を開けることでも人気のオーナーですが、メインの東京や中京ではなく小倉というのも玄人受けしそうです」(競馬誌ライター)
この珍記録に気付いた一部のファンからは、「これもうメイショウSでいいのでは?」「来年も覚えておこう」「穴党の味方」など、感心する声も出ていた。
思い返せば全11勝のうち8勝を小倉で挙げ、小倉の重賞で4勝を稼いだ「小倉三冠馬」メイショウカイドウもまた、松本オーナーの所有馬だった。所有馬で多くの重賞を勝っている小倉競馬場は、いわばホームのようなもの。
「小倉といえばメイショウ」「メイショウといえば小倉」、今月末まで小倉開催は続くため、メイショウの馬が出走してきたときには、人気薄の馬でも警戒が必要だろう。
(文=高城陽)
<著者プロフィール>
大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。
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