JRA「傘マーク」だからこそ見限るのは早計、フェブラリーS(G1)人気薄でも不気味な実力馬が「3度目の正直」なるか

20日、東京競馬場でフェブラリーS(G1)が行われる。2022年最初のJRAで開催されるG1だけあって、楽しみに待っているファンも多いだろう。
ここで気になるのが、週末の天気だ。今週末の東京は土日ともに「傘マーク」がついている。気温は比較的高いため雪マークに変わる可能性は低いと思われるが、悪天候下での開催は避けられないだろう。
過去に重・不良馬場で行われたフェブラリーSは4度ある。いずれも大波乱こそないが、1頭は中穴の馬が上位3頭に食い込んでいる。3連系の馬券を購入するのであれば伏兵馬の押さえは必須といえる。

そこで注目したいのが雨馬場を得意としている人気薄の馬だ。候補は何頭かいるものの、過去の実績や道悪馬場の安定感を考慮して、目星を付けたのがアルクトス(牡7歳、美浦・栗田徹厩舎)だ。
本馬を推奨する第一の理由は、前走のマイルCS南部杯(G1)のレース内容に他ならない。馬場の至る所に水溜りが残る不良馬場だったが、1頭だけ水かきがついているかのような快勝劇を収めた。
下した相手はソリストサンダー、インティ、エアスピネル、サンライズノヴァなど今回も対戦予定のメンバーも多数含まれている。このレースだけで断定はできないが、アルクトスの道悪適性には期待してよさそうだ。
また、アルクトスは前走以外のレースでも道悪実績を残している。重・不良馬場は「3-1-0-0」と連対率は100%。稍重馬場でも5着以下がないことから、軽めのダートが合っているのだろう。同馬を管理する栗田師も『サンケイスポーツ』の取材に「脚抜きが良くて引っかかりがあるような馬場のほうがいいから、雨が降ってくれればプラスになる」と、降雨を歓迎している。
1つ引っ掛かることがあるとすれば、状態面か。本馬は大型馬でありながら、脚元に問題を抱えている。そのため調整が非常に難しく、脚元を考慮した負担の少ないポリトラックでの追い切りも珍しくない。
ただ中間は坂路とウッドチップコースを併用し、念入りに調整。栗田師曰く「元気がいいし、先週の追い切りでガラッと変わった。競馬での集中力が高いので久々でも力を出せる」と、良い状態を保てている。
『netkeiba.com』の単勝予想オッズでは現時点で26.5倍の9番人気。まさに過去のフェブラリーSの重・不良開催時の傾向に合致した中穴馬である。
過去2度の参戦は、いずれも9着に敗れているが、過去2回はいずれも良のフェブラリーSだった。天気が味方するようなら、「3度目の正直」も期待できるのではないか。
(文=坂井豊吉)
<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……
PICK UP
Ranking
5:30更新
アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
【香港C(G1)展望】BC制覇の偉業から1か月、ラヴズオンリーユー有終の美へ!レイパパレはC.スミヨンと新コンビ、最大のライバルは最高レーティングの英国馬
2017年競馬「流行語大賞」発表! 浜中俊騎手の「もういいでしょう」を退け『2017競馬・流行語大賞』に選ばれたのは……- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 有馬記念に続き東京大賞典も「記憶力」が決め手…最強フォーエバーヤングから絞りに絞った2点で勝負!
- 競馬界に”2世騎手”たちが続々参入中! 息子たちは偉大なる父を超えることができるのか?
関連記事

JRA 今年最初のG1注目は王者テーオーケインズのトレーナーが送り出す「第二の矢」!? フェブラリーS(G1)で史上2人目の偉業達成なるか

JRA福永祐一が漏らした「後出し」とマスコミの暗黙のルール。「2年連続10万馬券」フェブラリーS攻略のキーポイントとは

JRA【フェブラリーS(G1)展望】「純白の女王」ソダシ参戦も全幅の信頼は微妙!? 連覇狙うカフェファラオは福永祐一との相性がどうか

JRA武豊でも越えられなかったフェブラリーS(G1)25年間の「ジンクス」、沈黙を破るのは偶然「ルメール確保」の不気味な重賞連勝馬

JRA 池添謙一「痛恨」騎乗停止も問題なし!? フェブラリーS(G1)目前に旅立ったタイムパラドックスに捧げる「復活」シナリオ
















