
JRA相棒エフフォーリアも“不安顔”!? 今年メイン14連敗、重賞0勝…昨年大ブレイクの若武者・横山武史を襲う人気ジョッキーの重圧

「またダメだったか……」
競馬ファンから溜め息と落胆の声が漏れるその矛先は、関東のトップジョッキー横山武史騎手に向けられたものだ。
思い返せば、昨年はG1を計5勝、年間104勝、全国リーディング5位という大ブレイクを果たした同騎手。エフフォーリアとのコンビでは、皐月賞(G1)、天皇賞・秋(G1)、有馬記念(G1)を制し、競馬ファンの心をこれでもかと鷲掴みにした。
今年も数字だけ見れば2月終了時点で22勝を挙げており、全国リーディングでも5位につけている。だが、肝心の重賞ではいまだ勝ち星がなく、騎乗したメインレースにおいても年初の中山金杯(G3)から14連敗中と、大一番で結果を残せていない。
先週は土日で計18レースに騎乗し、わずか1勝のみ。土曜日に中山競馬場で行われたメインレース・幕張S(3勝クラス)では、単勝オッズ1.8倍の断然の1番人気リッケンバッカーに騎乗するもスタートで後手を踏んだ挙句、先行勢に前残り決着を許し6着に敗退した。
また、翌日に同競馬場で行われた中山記念(G2)では、3番人気アドマイヤハダルに騎乗。スタート後は中団前目につけ、4コーナー手前からロングスパートをかけるも、はるか前にいた勝ち馬パンサラッサを捕らえることは出来ず、最後には2着カラテにも差され3着に敗れている。
人気ジョッキーの仲間入りを果たした横山武騎手だけに、メインレースでも上位人気馬に乗ることが多い最近だが、今年はここまで精彩を欠いているようにも見受けられてしまう。
■家族、リーディングのライバルたちは好調

「横山武騎手の父・横山典弘騎手は、年初からシンザン記念(G3)をマテンロウオリオンで制すなど、ここまですでに重賞を3勝する大活躍をみせています。兄・横山和生騎手も2週前の小倉大賞典(G3)をアリーヴォで勝利し、小倉リーディングを獲得。全国リーディングでも現在7位と好成績を残しています。
また昨年のリーディング上位5騎手のなかでも、川田将雅騎手は日経新春杯(G2)、松山弘平騎手は京都金杯(G3)と共同通信杯(G3)、福永祐一騎手はフェブラリーS(G1)をそれぞれ制しており、年始から重賞勝利がなかったC.ルメール騎手も、先週行われたサウジカップデーで重賞4勝をあげるなどの大活躍。
こうなると一層、横山武騎手の大レースで結果が出ていない点が目に留まります。
高松宮記念(G1)ではレシステンシアとの初コンビ、大阪杯(G1)では大本命のエフフォーリア、連覇を狙う皐月賞(G1)へもホープフルS(G1)を勝ったキラーアビリティで参戦予定と、これから大事な春G1が続くだけに、どうにか調子を上げておきたいですね」(競馬誌ライター)
今週末行われる5日のチューリップ賞(G2)ではナミュール、6日の弥生賞ディープインパクト記念(G2)ではメイショウゲキリンにそれぞれ騎乗予定の横山武騎手。なかでも、ナミュールは上位人気必至なだけに、ここで復活の狼煙をあげたいところだろう。今や関東のトップジョッキーとなった若武者が、まさかこのまま黙ってはいまい。
(文=ハイキック熊田)
<著者プロフィール>
ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬券研究」三昧。女性扱いはからっきし下手だが、牝馬限定戦は得意?
PICK UP
Ranking
17:30更新【ヴィクトリアマイル(G1)予想】ナミュールから6点で万馬券狙い! マスクトディーヴァは持ちタイムに不安ありで消し! 高速決着に対応できる穴馬で勝負
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 「空前の競馬ブーム」巻き起こしたオグリキャップ…ぬいぐるみはバカ売れ、見学ツアーも大人気、「ビジネスチャンス」生かしたオーナーの慧眼【競馬クロニクル 第64回】
- JRA出鼻をくじかれた「16億円」の大勝負……。「神の馬」の二の舞だけは避けたい日高に朗報!? 海外からのニュースに関係者も安堵か
- 武豊騎手「パドック意味なし」発言に仰天……馬券購入セオリー「完全否定」のトップ騎手たちが語るパドック必勝法とは
関連記事
JRA「栗東移籍」決断の藤田菜七子に厳しい現実、「成功例」横山典弘、吉田隼人らとの決定的な違い
JRA弥生賞(G2)武豊VS横山典弘「天才対決」の行方は。スペシャルウィーク、セイウンスカイ、キングヘイロー「3強対決」から24年
チューリップ賞(G2)武豊ウォーターナビレラ「最大の脅威」は横山一家か、元JRA安藤勝己氏が「力負けやない」と評した大器も巻き返し必至
JRA【チューリップ賞(G2)展望】女王サークルオブライフVS武豊ウォーターナビレラ!「大器」ナミュールは横山武史と新コンビで逆襲へ虎視眈々
JRA C.ルメール、松山弘平「不在」でわかるジョッキー事情!? 武豊でも福永祐一でもない、関係者から信頼度抜群の「大人気ジョッキー」とは