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JRA単勝1.9倍大本命「ドン詰まり」関東中堅ジョッキーに非難轟々……実況アナ「前が壁」で蘇った福永祐一ビッグアーサーの悲劇

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JRA単勝1.9倍大本命「ドン詰まり」関東中堅ジョッキーに非難轟々……実況アナ「前が壁」で蘇った福永祐一ビッグアーサーの悲劇の画像1
石橋脩騎手

 9日、中山競馬場で行われた芝1200mの船橋S(3勝クラス)は、2番人気のジュビリーヘッドが1分7秒7の好タイムで快勝。先団から鋭い脚で抜け出して見事にオープン入りを決めた。

 騎乗した横山和生騎手はレース後、「思い通りの形で運べた。終いは弾けました」とコメント。前走のアクアマリンS(3勝クラス)は1番人気で3着に敗れていただけに、まさにしてやったりの競馬だったか。

 短距離を得意としている安田隆行厩舎の管理馬で、師が手掛けたロードカナロアの産駒。今後もスプリント路線で楽しみな1頭になりそうだ。

 一方、単勝1.9倍の1番人気に推されながら、最後の直線で前の馬が壁になり、まさかの馬券圏外に敗れたのが、ショウリュウレーヴ(牡4歳、栗東・佐々木晶三厩舎)と石橋脩騎手のコンビだ。

 同馬は、昨年の日経新春杯(G2)を勝ったショウリュウイクゾの半弟。ここまで6戦3勝2着1回と底を見せておらず、前走の新春S(3勝クラス)でも勝ち馬のグレイイングリーンから0秒2差の2着に入っている。

 しかし、デビュー戦から手綱を執り続けている団野大成騎手が怪我で療養しているため、今回はテン乗りの石橋騎手で挑む運びとなった。

 16頭立てのレース。2枠4番のショウリュウレーヴと石橋騎手は、スタートで約2馬身ほどの立ち遅れ。だが二の脚を利かせてすぐに先団に取り付くと、道中は4番手のインを追走する。

 最後の直線は内ラチ沿いを選択。激しく手綱を追っていた石橋騎手だったが、ラスト150m付近で前を行くテーオーマルクスが壁になり、いわゆる“ドン詰まり”の状態に……。スプリント戦だけにこれが致命傷となり、掲示板も外す6着に終わった。

「これは石橋騎手もやってしまいましたね……。直線に入ってからの脚色を見る限り、スムーズに捌けてさえいれば、馬券圏内には来られたのではないでしょうか。

また、出遅れからの巻き返しも一気に脚を使いすぎた印象で、正直そこまで上手いリカバリーにも見えませんでした。全体的にチグハグなレース内容になってしまったと思われます」(競馬誌ライター)

 レース後、SNSやネット掲示板には「これは酷い」「もう乗らないでくれ」などのコメントが殺到。人気を集めていたにもかかわらず不完全燃焼に終わってしまっただけに、厳しい声が寄せられたのも致し方ないところか。

 また、この日の『ウイニング競馬』(テレビ東京系)では「最内を通って4番ショウリュウレーヴ! しかし前が壁!」と実況されていたこともあり、ネットでは「ビッグアーサーか」という書き込みも見られた。

 2016年の高松宮記念(G1)を勝ったビッグアーサーは、同年秋に行われたスプリンターズS(G1)に出走。前哨戦のセントウルS(G2)を完勝していたこともあり、当日は単勝1.8倍と人気が集中した。

 しかし1枠1番から終始窮屈なレースを強いられると、最後の直線では行く先々で前が塞がる事態に。実況からも「ビッグアーサー前が壁」とアナウンスされると共に、全く力を発揮しきれず12着に大敗している。

 騎乗していた福永祐一騎手も自らの非を認め、「最低の騎乗だった」とレース後に語っている。この悪夢のような一連の出来事は、いまでも競馬ファンの間では語り草となっているようだ。

 今回の船橋Sは、そのときと同じ中山の芝1200mが舞台。またショウリュウレーヴも同じく単勝1倍台の支持を受けていたことから、6年前に起きた悲劇を思い出したファンもあるいは多かったのかもしれない。

 なお石橋騎手はレース後、「内側の馬場にノメっていました」とコメント。荒れたインの馬場に脚を取られたのも敗れた理由の1つだったか。人馬の今後の巻き返しに期待したいところだ。

(文=冨樫某)

<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。

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