
JRA クラシック有力候補「強奪被害」騎手がまたもや降板!? 舞台適性高い良血馬と得意重賞で因縁の「ルメール斬り」なるか
4月2日、中山競馬場でダービー卿CT(G3)が行われる。4月の中山の伝統ハンデ重賞に、今年は17頭のマイラーが登録している。
中でもトップハンデとなっているのが、メンバー唯一の重賞2勝馬のザダル(牡6歳、美浦・大竹正博厩舎)だ。前走の京都金杯(G3)を57.5キロで制したことにより、今回は58キロを背負うことになった。
ザダルにとって初めての斤量となるため、カンカン泣き(重い斤量に苦しむこと)して崩れる可能性もあるが、『netkeiba.com』の単勝予想オッズで4.0倍の2番人気と下馬評は高い。その要因の1つとして考えられるのが、鞍上のC.ルメール騎手の存在だ。
ザダルとは今回が2度目のコンビ結成となるルメール騎手。乗り替わりの経緯については前走騎乗した松山弘平騎手が負傷により不在となるため、ルメール騎手に白羽の矢が立ったのだろう。

一方で、ザダルの乗り替わりにショックを受けていると思われるのが、同馬の主戦級だった石橋脩騎手だ。
石橋騎手はこれまでザダルが重賞初制覇となったした21年のエプソムC(G3)など計7度騎乗。現在まで13戦している同馬にとって半分以上が石橋騎手とのコンビであるため、ほぼ主戦騎手といえる立場だ。
しかし、前走の京都金杯では陣営は突如、石橋騎手から松山騎手へスイッチ。そして、松山騎手が乗れない今回もまた、石橋騎手ではなくルメール騎手が起用された。
「最近は石橋騎手の降板が相次いでいます。代表例で挙げるならば、共同通信杯(G3)を制したダノンベルーガでしょうか。
新馬戦は石橋騎手鞍上で勝利しましたが、2戦目の共同通信杯では松山騎手に替わり、皐月賞(G1)は川田将雅騎手を鞍上に挑むことが決まりました。
また、今年の桜花賞(G1)有力候補のスターズオンアースでも主戦を務めていましたが、横山武史騎手や川田騎手に乗り替わる憂き目に遭っています。
私が石橋騎手ならば『今度はザダルですか…』と落ち込んでしまいますよ」(競馬誌ライター)
そんな石橋騎手だが、挽回のチャンスは残されている。弟に5億円ホースとして有名なリアドがいるギルデッドミラーでダービー卿CTに参戦のチャンスを得た。
同馬は2走前に今回と同じ舞台のターコイズS(G3)で3着に好走しており、コース適性もある。53キロの軽ハンデならば、テン乗りとはいえ勝機はあるはず。
また、石橋騎手は2012年、20年とダービー卿CTを2勝しており、得意な重賞といっても過言ではない。好相性のハンデ重賞で「5キロ」のアドバンテージを生かして、ルメール騎手のザダルに先着できるか注目だ。
(文=坂井豊吉)
<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……
PICK UP
Ranking
11:30更新「最強マイラー」に降りかかった予想外の火の粉…「名義貸し」の発覚したオーナーは馬主資格をはく奪、不運の名馬トロットサンダー【競馬クロニクル 第41回】
JRA宝塚記念(G1)横山典弘「息子愛」でタイトルホルダー救った!? 好アシストに陣営からも感謝の声、横山和生が「最大のピンチ」を脱した裏側
浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 武豊「スキャンダル」「ケガ」など揺れに揺れた2017年。弟・幸四郎騎手「引退」から小浦愛「不倫疑惑」、そしてキタサンブラック「大団円」までをプレイバック!
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- JRA今村聖奈「大ブレイク」の陰で悲痛な叫び。「何のために騎手になったのか」乗鞍激減、レース開催日に”お留守番”続出
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- JRAイチの「豪快王」小島太列伝。愛人、酒席トラブルあっても名騎手、名調教師の生き様に曇りなし
関連記事
JRA【ダービー卿CT(G3)展望】大器ザダルVS逆襲のリフレイム!安田記念へ「左回りの鬼」2頭が久々“右回り”で激突!
JRA松山弘平は間に合うのか…「待望復帰」デアリングタクトVS「復活」ソダシ! 新旧女王対決に「世界的スプリンター」が参戦! 今年はヴィクトリアマイル(G1)が熱い
JRA大阪杯(G1)福永祐一「責任転嫁」でファンから集中砲火!? エフフォーリア父が敗れた8年前、武豊との「二強対決」に待ち受けていた屈辱
JRA 武豊「絶縁」噂された名トレーナーと再コンビ! ロジクライ「大斜行」で因縁の相手、川田将雅が乗れても騎乗依頼はなぜ
JRA 大阪杯(G1)「代打の神様」池添謙一が再び炸裂!? 「去年の秋より良くなっています」負傷の“弟”の分まで結果を出せるか