
シュウジの高松宮記念(G1)制覇に求められるのは「遅刻」? 阪急杯の惨敗要因と3歳時の「前例」を照らし合わせば挽回はほぼ「必然」か

今年の3歳牡馬クラシックと同等か、あるいはそれ以上の混戦と目される古馬スプリント路線。昨年の高松宮記念優勝馬ビッグアーサーをはじめダンスディレクター、ミッキーアイルなど、この界隈を一線級で引っ張ってきた実力馬が揃って姿を消したために、インターネットやSNS上で「史上最高レベルの混戦」「とんでもなく荒れそう」などと言われているのも頷けるところがある。
そんななか、新世代のスピードスター候補として活躍を期待されているのが、今回取り上げるシュウジ(牡4、栗東・須貝尚介)だ。昨年秋のスプリンターズSでもコンマ1秒差の4着に健闘し、続く阪神カップで古馬混合重賞を初制覇。翌日に同世代のサトノダイヤモンドが有馬記念を制したこともあり、最強の噂も高い「現4歳世代」のスプリント路線最有力株として知名度を高めた。
しかし、世代交代へ向けて順風満帆に思われたシュウジだが、前走・阪急杯(G3)の敗戦を期に評価が急落する。その原因は大きく分けて2つ。1つ目はただの敗戦ではなく「惨敗だった」ことだ。8着という着順もさることながら、優勝馬から1秒1もの差を付けられている点がいただけない。短距離戦は比較的タイム差が付きにくいという前提を踏まえれば、この数字は字面以上に重く受け止める必要があるだろう。
2つ目は阪急杯というレース自体のレベルだ。優勝したトーキングドラムは、当時が重賞初参戦。それまではオープンで掲示板が精一杯という成績で、いきなりの重賞で勝ち負けできるとは思いづらかった。2着のヒルノデイバローはシルクロードS4着の実績があったものの、重賞での連対は初。上位2頭を分析しただけでも、レベルに疑問符がつくことはわかるだろう。
さらに3着に来たのが、なんとデビュー以来初の芝レース参戦だったナガラオリオン。当然ながら競馬ファンからの評価はすこぶる低く、出走馬12頭中12番人気という扱いだったが、上がり最速の末脚を発揮して大穴を演出してしまったのだ。
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