
JRA戸崎圭太「怒り」の5連勝大爆発! 「今年は俺だった」から3年、悲願の日本ダービー(G1)参戦目前も無念の抽選漏れ……

28日、競馬の祭典・日本ダービー(G1)を明日に控えた東京競馬場で、戸崎圭太騎手が5連勝を含む1日6勝を挙げる大活躍。ダービー不参戦の無念をぶつけるような活躍で、改めて存在感を見せつけた。
「騎乗馬がいない中で、結果的に抽選は漏れてしまいましたが、声を掛けていただいたことはありがたかったです。じっくり観戦させてもらおうと思います」
27日に更新された『競馬ラボ』の『週刊 戸崎圭太』でそう語った戸崎騎手は当初、昨年のサウジアラビアロイヤルC(G3)の勝ち馬コマンドラインで日本ダービーに参戦予定だった。しかし、今年は例年以上に出走ボーダーラインが高く、最終的にジャスティンロックとの1/2の抽選へ。結果、コマンドラインが抽選漏れとなり、無念の除外となった。
戸崎騎手の日本ダービーにかける思い
「今年は俺だったのになぁ……」
今から3年前の2019年の日本ダービーでのことだ。2番人気のダノンキングリーに騎乗した戸崎騎手は、ロジャーバローズをクビ差まで追い詰めたものの2着。12番人気とノーマークだった伏兵にまんまと逃げ切られた一方、2018年のエポカドーロに続く2年連続の2着だった。インタビュー企画である『週刊 戸崎圭太』で思わず溢した言葉は、紛れもない本音だったに違いない。
さらに翌2020年は、弥生賞ディープインパクト記念(G2)を勝ったサトノフラッグとの参戦が期待されたが、自身が前年の11月に落馬負傷した影響もあって騎乗できず。昨年2021年はグレートマジシャンとのコンビで参戦を果たしたものの4着に敗れている。
今年はこれといったお手馬がいなかったが、依頼を受けたコマンドラインは、イクイノックスに騎乗するC.ルメール騎手が、かつて「来年のダービーはこの馬」と“予約”を入れたほどの素質馬。出走できればワンチャンスあった存在だけに、戸崎騎手はまたも煮え湯を飲まされる格好となってしまった。
しかし、そんな戸崎騎手が鬱憤を晴らしたのが、ダービーを翌日に控える東京競馬だ。
この日、6Rで1勝目を飾った戸崎騎手は、7Rこそ敗れたものの、8Rから12Rまで怒涛の5連勝。1日6勝を挙げる活躍を見せ、関東リーディングでも1位の横山武史騎手に1勝差まで迫った。
「いやあ、乗れてましたね。正直、ラインナップ的には(勝てそうなのは)メインレースのレモンポップくらいかと思ってましたが、この日の戸崎騎手は冴えに冴えてましたし、何より積極的でした。
最近は横山武騎手の台頭などもあって、やや存在感が薄まった印象でしたが、かつては全国リーディング争いを繰り広げていた名手。この日は、横山武騎手やルメール騎手、D.レーン騎手といった有力ジョッキーもいましたが、改めて技術の高さを見せつけてくれました」(競馬記者)
記者がそう語る通り、この日の戸崎騎手の6勝の内、1番人気だったのは欅Sのレモンポップだけ。2番人気も8Rのビヨンドザシーンだけで、残りは3番人気以下の伏兵と、決して馬質に恵まれていたわけではない。
「多くの皆さまに支えていただいたおかげです。これからも一つ一つ大事に乗って、勝ち星を積み重ねたい」
これは一昨年12月に戸崎騎手がJRA通算1100勝を達成した際のコメントだ。戸崎騎手らしい優等生なコメントだが、ダービー不参加の無念を晴らしたこの日は、まさに有言実行の1日となった。
(文=大村克之)
<著者プロフィール>
稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。
PICK UP
Ranking
5:30更新「正直なところ辟易としています」武豊が巻き込まれた29年前のアイドルホース狂騒曲…レース前に明かしていた「コンビ結成」の裏話
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
JRA「勝てない騎手」が名門・池江泰寿厩舎所属で大出世!? 裏には競馬界の現状と「救いの手」が……
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- トウカイテイオー最後の産駒と対戦予定だった「ハルウララ」より勝てない馬 不名誉な“日本記録”を更新し続けても走り続ける事情とは?
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- お宝馬券がザクザク…2024年の荒れたレース、3連単とWIN5には夢がいっぱい
関連記事
JRA戸崎圭太「約3年間」重賞1番人気連敗止まらず……出遅れ&ドン詰まりでクラシック候補の道を閉ざし、レース後に謝罪も
JRA戸崎圭太「悪夢」の再現VTRがクラシックを直撃!? ドゥラドーレスに続く有力馬脱落に「被害馬」のファン呆然
JRA戸崎圭太「もっと上を目指せる」遅れて来た大物が重賞級のインパクト!? ゴドルフィンの刺客が「6馬身差」ノーステッキの独走劇
JRA戸崎圭太「ドン詰まり」でオークス出走の夢散る!フローラS(G2)ルージュエヴァイユ「右往左往」の不完全燃焼
JRAフローラS(G2)エフフォーリア弟を豪脚一戦でKO! ドゥラドーレスで“やらかした”戸崎圭太と「世界的超良血」が狙う心機一転