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JRA戸崎圭太「悪夢」の再現VTRがクラシックを直撃!? ドゥラドーレスに続く有力馬脱落に「被害馬」のファン呆然

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 サラブレッドにとって一生に一度きりとなるクラシック。多くの競馬関係者が出走を夢見る日本ダービー(G1)をはじめ、引退後の評価にも影響する舞台でもある。

 どんなに実力のある馬でも、出走条件をクリアできなければ戴冠する資格はない。実力馬がひしめき合う頂上決戦に出走するため、各馬の関係者は最適となるローテーションの検討や賞金確保に奔走している。

 しかし、一歩間違えればそんな関係者の努力を水泡に帰してしまうのが、勝負の大一番で手綱を任せられた騎手の存在だ。これまでにも好騎乗で権利をつかみ取ることに貢献する好騎乗もあれば、パートナーの足を引っ張るミスで辿り着けなかったケースも少なくない。

 馬主、生産者、調教師が描いた青写真も騎手が期待通りに乗ってくれてこそ。力を出し切った上での敗戦なら納得できても、不完全燃焼のまま終戦ともなれば、将来を左右することもある。騎手がミスをして敗れた場合、関係者やファンが不満に思っても不思議ではないだろう。

 権利取りの懸かるレースだけでなく、重賞などでは最悪オーナーサイドから乗り替わりのリクエストが出て、別の騎手で仕切り直しとなるケースもある。

 良好な関係を続けるためには、せめて全力を尽くしたけれども力及ばずといった印象を残しておくことが求められる。負けられない一戦で騎乗依頼をされた騎手側も、勿論大きなプレッシャーが懸かることは間違いない。

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戸崎圭太騎手

 しかし、この春に悪い方の意味で目立ってしまったのが戸崎圭太騎手だ。

 昨年、毎日杯(G3)2着からダービーに進んだグレートマジシャンと同じローテーションで挑んだドゥラドーレス(牡3、美浦・宮田敬介厩舎)だが、3着に敗れて賞金の加算に失敗。道中で内枠から後方に下げたものの、最後の直線でスムーズな進路を取ることが出来ずに、脚を余す格好でダービー出走の夢は潰えた。

 追い出しが遅れたことに対し、騎乗していた戸崎騎手は「人気に応えられず、申し訳ありませんでした」と謝罪するとともに「力はあるところは証明出来ました」と前向きなコメントを残している。

 これにより、前走のセントポーリア賞(1勝クラス)をイクイノックスが制した昨年の東京スポーツ杯2歳S(G2)やダノンベルーガが勝った共同通信杯(G3)を上回る時計で快勝していた素質馬は春全休が決定。ネットの掲示板やSNSでも戸崎騎手の騎乗を責める声も少なくなかった。

有力馬脱落に「被害馬」のファン呆然

 ただでさえ、そういった状況下にあった戸崎騎手だが、先週末のフローラS(G2)でコンビを組んだルージュエヴァイユ(牝3、美浦・黒岩陽一厩舎)は、奇しくも毎日杯のドゥラドーレスと同じ1枠1番の最内枠。道中で後方から競馬を進めたまではよかったものの、最後の直線で前の馬が邪魔になって追い出しが遅れる誤算があった。

 逃げ先行勢が上位を占めた展開の不利があったとはいえ、道中の不利がなければもう少し際どいレースに持ち込めたと思える5着。こちらも優先出走権が付与される2着以内が絶対条件だったため、権利を取れなかったことでオークス(G1)出走に黄色信号が点灯することになる。

 まるで毎日杯の再現VTRといえそうな敗戦となった上、「届きませんでしたが力のあるところを見せてくれました」というほぼ同じ内容のコメントを残した戸崎騎手に対し、ファンの風当たりが強くなったのも無理はない。

 戸崎騎手自身も決して意図的に不利を受けた訳ではなく、勝利を目標にベストの騎乗を試みたはずだが、結果的に2度の悪夢を経験してしまった。「いい加減にして欲しい」「戸崎じゃなければなあ」「クラシックの本命馬がいなくなった」といった厳しい意見もあったが、結果を残して見返すのもまたプロの仕事である。

 まだまだ続く上半期のG1シリーズ、不満を漏らしたファンも唸るような好騎乗でかつてのリーディングジョッキーの手腕を発揮して欲しい。

(文=黒井零)

<著者プロフィール>
 1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。

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