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先月29日に東京競馬場で開催された日本ダービー(G1)を制したドウデュース。史上最多6勝目を挙げた主戦の武豊騎手も「感無量です。ジョッキーをやっていてこれほど幸せな瞬間はないですね」と振り返った好レースだった。
競馬界のレジェンドが見据える先は、当然ながら秋の凱旋門賞挑戦だ。世界最高といわれるこのレースは、2013年のダービーを制したパートナーであるキズナでも出走した夢の舞台。もはや日本競馬の悲願となりつつある凱旋門賞制覇に向けて、ドウデュースも最高のパフォーマンスで応えてくれた。
ダービーの裏でドウデュースも無関係ではない悲報続々
しかし、ダービーレコードとなる2分21秒9(良)で駆け抜けたことは、少々心配でもある。
何しろ昨年のシャフリヤールも2分22秒5(良)のタイムでレコード勝ちしたばかり。2年連続のレコード更新だけでなく、これよりさらに0秒6も速かったのだから、さすがにこれは速過ぎるというほかない。
2018年に当時3歳のアーモンドアイが、2分20秒6(良)という異常なタイムでジャパンC(G1)を優勝した例もあるが、今年のダービーはこれに続く2位。3歳春の段階でこのような激走を演じたからには、出走各馬の脚元にも大きな負荷が掛かっただろう。
実際、ダービーの1週前に東京競馬場で行われたオークス(G1)を制し、牝馬二冠を達成したスターズオンアースは、レース後の骨折が判明。父ドゥラメンテと同じく春の二冠後に休養を余儀なくされた。

スーパーレコードで決着したダービーの出走馬の状態にも、ファンから心配の声が上がっていたが、この嫌な予感は早くも表面化。7着に敗れた皐月賞馬ジオグリフ、13着のマテンロウレオの骨折が判明した。
また、こういった悲報はダービー出走馬にとどまらず、5月のメトロポリタンS(L)を制したヴァイスメテオールもレース後の追い切りで骨折し、予後不良と診断された結果、安楽死処分となった。
これらに共通しているのは、東京の芝2400mのレースで激走をしたことである。因果関係は不明ではあるものの、東京コースの速過ぎる馬場と無関係とは言い難いだろう。ヴァイスメテオールは、ダービー2着イクイノックスの半兄でもあり、同馬にとっても他人事とは思えない残念なアクシデントとなった。
馬場の高速化と競走馬の故障を結びつけることは、意見が分かれるところである。JRAもクッション値などを公表しており、高速馬場が直接的な原因ではないとする関係者もいる。
 ただ、立て続けに故障が発生しただけに、心配をするなというのも無理な話だ。ドウデュースをはじめ、出走各馬がこのまま何事もなく無事に秋を迎えてくれることを願わずにはいられない。
(文=高城陽)
<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。
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