
JRA安田記念(G1)1番人気を大変身させた横山典弘の進言。「馬の将来が見えてる」金子真人オーナー初G1など数々の慧眼伝説に名伯楽誕生の予感

池添謙一騎手のソングラインが見事G1初勝利を飾った安田記念(G1)の前日土曜の東京最終レースでは、横山典弘騎手が6番人気プエルタデルソルに騎乗し、見事な慧眼で同馬を勝利に導いた。
プエルタデルソルは、デビューから3戦目までは芝1800mを使われていたものの、それ以降は一貫してダート1700〜2000mを使われてきた。ところが、デビュー48戦目の今回、初のダート1400mへの出走を決断。するとこの距離短縮が見事にハマり、8歳にして見事に2勝クラスを突破。これは同馬にとって実に2年半ぶりの勝利となった。
そして、今回の勝因の一つとも言える距離短縮を陣営に進言したのが、鞍上の横山典騎手という訳だ。近4走に騎乗していた同騎手は、固定概念に囚われず、頭打ち気味だった同馬の適性を見抜き、自らの手綱で勝利に導いてみせた。馬との会話を信条とする同騎手らしさが引き出した1勝と言えるだろう。
あまりに多くの横山典弘「慧眼」伝説
ディープインパクトなどのオーナーとして知られ、今や日本を代表する馬主である金子真人氏が、初めてG1を制したブラックホークも、同騎手の助言によって競走成績が好転した1頭だ。
デビューからマイル戦を中心に使われていた同馬は、重賞勝ちはあるもののG1にはあと一歩という所で勝ち切れずにいた。そこで、1999年のマイルCS(G1)3着後に、過去に騎乗経験のあった横山典騎手が同馬にとって初のスプリント戦への距離短縮を陣営に進言。その翌月、自らが騎乗して見事スプリンターズS(G1)を勝利。同馬、そして金子オーナー初のG1戴冠に導いた。

また先週の安田記念に出走したイルーシヴパンサーも同騎手に適性を見出されたという。
同馬について「3歳時は折り合い面で苦労しましたが、皐月賞後は距離適性を考慮してマイル路線にシフトしたのが良かったです。元々乗っていた横山典騎手が『マイルくらいでじっくり運ぶ競馬をしたら、より持ち味が活きる』と言っていましたが、あれだけのジョッキーだと馬の将来が見えてるんですね! まさに今そんな感じになりましたから」(競馬関係者)と語っており、まさに予言レベルの慧眼で、同馬をG1で1番人気に支持されるまでに導いた。
他にも、ノームコアをマイルから再び2000mへ戻して使う事を助言し、札幌記念(G2)勝ち。その後、同馬は芝2000mの香港C(G1)で海外G1初勝利。
さらに、3勝クラスで足踏みしていたカイザーミノルにブリンカー使用を進言。その直後に早速久々の勝利を飾ると、それ以降重賞でも安定した活躍を見せている。また「開幕週の馬場で距離延長を使うと面白い」として強豪ひしめく毎日王冠(G2)への参戦を進言。ブービー人気ながら5着と好走してみせたこともあるなど、例を挙げれば枚挙に暇がない。ネットでは、「横山典弘調教師」と言われる程だという。
実際に、調教師試験の受験を考えているとの噂もあり、息子の横山和生騎手、武史騎手の活躍もあって遠くない未来に調教師転向があるのではないかとも囁かれている。これだけの慧眼を持ってすれば、名トレーナーになるのは間違いないのかもしれない。
(文=椎名佳祐)
<著者プロフィール>
ディープインパクトの菊花賞を現地観戦し競馬にのめり込む。馬券はアドマイヤジャパン単勝勝負で直線は卒倒した。平日は地方、週末は中央競馬と競馬漬けの日々を送る。
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