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JRA宝塚記念(G1)エフフォーリアにはもう騙されたくない!? 「違和感」拭えぬ前向きコメント…枠順や展開にも「不安要素」山積み

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JRA宝塚記念(G1)エフフォーリア前向きコメントに「違和感」拭えず…もう騙されたくない前走の悲劇、枠順や展開にも「不安要素」が山積み?の画像1
エフフォーリア 撮影:Ruriko.I

 26日に阪神競馬場で開催される宝塚記念(G1)。上半期の総決算といわれるグランプリにはG1馬5頭が参戦する。前走を圧勝して勢いに乗る馬もいれば、巻き返しを期す実力馬たちもまた虎視眈々と爪を研いでいる。

 戦前の下馬評では1990年にオグリキャップの記録した15万2016票を4万票近く上回り、歴代最多となる19万1394票を獲得したタイトルホルダーが他馬を一歩リードしているが、逃げる競馬で結果を出している馬にとって同型パンサラッサの出走は厄介だ。

 やはり競馬ファンの多くが気になるのは、昨年の年度代表馬エフフォーリア(牡4、美浦・鹿戸雄一厩舎)の復活があるかどうかだろう。

「過去に3回やって3敗しているわけだから……」

 タイトルホルダーを管理する栗田徹調教師も気にするエフフォーリアには昨年の皐月賞、日本ダービー、そして有馬記念と直接対決したG1で全敗。いずれのレースも0秒5以上と力の差を見せつけられた。

 前走の大阪杯(G1)でよもやの大敗を喫したことで評価を落としつつあるものの、本来のポテンシャルを発揮したなら、断然人気に推されても不思議ではない実力の持ち主といえる。

 その一方で、未だに陣営が敗因を掴み切れていないことは引っ掛かる。

 表に出回っている情報としては、ゲートで突進するアクシデントや初の関西遠征や両隣に牝馬がいたことも影響したともいわれているが、あくまでもしかしたらというレベルの話。これには鹿戸調教師も「ただ正直、ちょっと分からないですね」と首をかしげるしかなかった。

 勿論、そんなことは陣営としても百も承知であり、そのための試行錯誤を繰り返したのが中間の調整過程である。

前向きコメントに「違和感」拭えず…

 宝塚記念の1週前追い切りに騎乗した横山武史騎手のジャッジは「正直あまり感触が良くない」と評したようにもうひとつ。ブリンカーを着用した最終追い切りで「明らかに変わった」「らしさが見られた」といったコメントも出たが、仮に馬具をつけて走ったとしても、実際にレースを終えてみないと効果があったかどうかは分からない。

「エフフォーリアはあんなもんじゃない。一番強いことも僕が一番知っています」

 パートナーへの絶大な信頼を置く横山武騎手には、今回同様に1週前追い切りで不満を抱えて惨敗した大阪杯で騙されたことも思い出しておきたい。

「本当に良かった天皇賞・秋には及ばないまでも、有馬記念よりはいいと思います」

 当時、最終追い切りの手綱を取った横山武騎手が残したこのコメントで「圧勝した有馬記念よりいいデキにあるなら大丈夫なのだろう」と安心したファンは決して少なくなかったはず。

 にもかかわらず、単勝1倍台の断然人気を裏切る結果となった陣営の責任は大きい。それだけに「ブリンカーで激変した」という今回のコメントにしても話半分で受け止めた方がいいのかもしれない。

 また、総合的に考えてみても不安要素が揃っていることも見逃せない。

 ここまで【6.1.0.1】の成績を誇るエフフォーリアだが、自身が1000m通過60秒を切るようなラップで走る展開はおそらく得意ではない。8戦のキャリアで前半から60秒を切るような速いペースで流れたレースは昨年の有馬記念と今年の大阪杯のみ。

 スロー寄りのレースではある程度前目で走っているのだが、近2走は後ろからの競馬となっている。有馬記念はパンサラッサとタイトルホルダーが飛ばしたが、距離も2500mで余裕があった。自身がハイラップを刻むようなレース展開で同じパフォーマンスを再現できるかどうかには疑問が残る。

 運が悪いことに宝塚記念はパンサラッサとタイトルホルダーが揃って参戦するだけでなく距離も芝2200mと有馬記念よりも短い。そして例年のように開催が進んだ馬場とは異なり、今年は2週間の阪神開催で馬場状態はまだまだ良好。逃げ馬2頭が飛ばして高速決着が想定される上に、2枠4番という内に入ったのもどうか。

 内枠からのスタートでは、積極策を採らなければ外を回すしか進路の選択肢がなくなってしまうため、前半で置かれると馬群に包まれやすくなる。捲っていく競馬を試みようとしてもスムーズに出せない可能性も高くなるはず。

 たとえ絶好調だったとしてもそう簡単ではないレースとなりそうなだけに、不安が完全に払拭されたわけでもない状況でどこまで逆境を跳ね返すことが出来るだろうか。

 今年の競馬を盛り上げるためにも、再び強い競馬を見せてもらいたい馬ではあるが、本当の意味での復活はもう少し先のような気がしてならない。

(文=黒井零)

<著者プロフィール>
 1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。

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