JRA川田将雅「英才教育」の効果てきめん!? 今村聖奈の同期が受講後に絶好調、 “福永祐一教室”との違い
先日のCBC賞(G3)をテイエムスパーダで制し、一躍時の人となった今村聖奈騎手。先週末(9~10日)は小倉で13鞍に騎乗すると、土曜に1勝を挙げ、今年の新人では最速で20勝に到達した。
そんな今村騎手とともにCBC賞で騎乗していたルーキーがもう一人いた。今村騎手と同じく2世ジョッキーの角田大河騎手だ。
実は3月にデビューした当初の注目度は今村騎手よりも角田河騎手が上回っていた。3月5日の阪神1Rで騎手デビューを果たした角田河騎手はいきなり初勝利を飾ると、続く2Rも制し、1996年の福永祐一騎手以来となるデビュー2連勝という鮮やかなスタートダッシュを決めた。
「すごい新人が現れたと思いましたね。斤量の恩恵があるとはいえ、いきなり落ち着き払った手綱さばきを見せてくれました。父はダービージョッキーの角田晃一調教師、2歳上の兄が角田大和騎手という競馬界のサラブレッドなので、話題性にも事欠きません。その後も着実に勝ち鞍を重ねて、先週末(10日)時点で14勝まで伸ばしています」(競馬誌ライター)
今村騎手とは現在6勝差で、まだ折り返し地点を迎えたばかりなら、逆転のチャンスはまだあるだろう。
川田将雅「英才教育」の効果てきめん!?
そんな角田河騎手だが、さらなる飛躍のきっかけになるかもしれない出来事が土曜(9日)の小倉競馬場で目撃されていた。
「まだ1Rが始まる前の早い時間帯に川田将雅騎手と角田河騎手が話し込む姿がありました。小倉の芝コース上を歩きながら、川田騎手が角田河騎手に対して、何かを教えている様子でしたね。おそらく角田河騎手がアドバイスを求めたのでしょう。
もちろん会話の内容は分かりませんが、川田騎手が身振り手振り教える姿はまさに“川田将雅塾”さながら。大先輩のアドバイスも効いたのか、角田河騎手はその日の芝レースで2勝を挙げたのは見事でした」(同)
実際に2人が話し込む様子を目撃したファンもいて、「約5分の川田先生による馬場状況の授業が行われていました」というツイートが数枚の写真とともに投稿されていた。
実は新人ジョッキーが大先輩にアドバイスを乞うシーンは数か月前にもあった。
4月初旬の阪神競馬場で目撃されたのは福永騎手と今村騎手の姿だ。同じようにその日のレースが始まる前の芝コースに現れ、福永騎手が今村騎手に丁寧に教える様子がうかがえた。
ただし、この時は“川田塾”のような即効性はなかったようだ。3月に4勝していた今村騎手だが、“福永塾”受講後の4月は未勝利。ところが、遅れて効果が表れたのか、5月に8勝を挙げると、6月に4勝、そして7月に入って重賞初騎乗初勝利の快挙につながった。
同じ2世ジョッキーとして、注目度も高い今村騎手と角田河騎手。一流騎手にも臆することなく教えを乞う姿こそが結果を残している秘訣かもしれない。同期のライバルとして2人の今後の活躍から目が離せない。
(文=中川大河)
<著者プロフィール>
競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。
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