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「省エネ」川田将雅が横山武史を圧倒した驚愕の事実

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川田将雅騎手

 色々なドラマのあった今年だが、これで早くも3分の2が終了。先週の開催を終えた夏競馬は8月に突入する。

 その一方で、同じ夏でも中央開催がメインの6月とローカルがメインの7月では、傾向が大きく異なるため、上位陣の成績にも微妙な変化が表れる。連日の猛暑が話題になるこの時期に成績を伸ばした2人にスポットライトを当てたい。

 取り上げたのはリーディングを独走中の川田将雅と2位の横山武史の両騎手だ。メジャーな2人の顔触れに拍子抜けするかもしれないが、6月に限定すると松山弘平騎手とC.ルメール騎手がワンツーだったのだから、好調と見て差支えもないだろう。

「省エネ」川田将雅が横山武史を圧倒

 実際、6月と7月の成績を振り返ってみると、川田騎手は8勝から15勝、横山武騎手は11勝から16勝と勝ち星を量産。トップこそライバルに譲ったものの、2人の勝ち星の内訳にはかなりの差がついている。

 以下はそれぞれの成績と勝率である。

横山武史 16.12.7.45/80 勝率20.0%
川田将雅 15.12.4.10/41 勝率36.6%

 勝利数こそ接戦をしているものの、驚くべきはその勝率の違いだ。横山武騎手が16勝を挙げるのに80鞍も騎乗しているのに対し、川田騎手は約半分の41鞍で15勝。一部で勝ち負けになりそうな馬だけを選んでいるという声があるとはいえ、この“省エネスタイル”で全国リーディングを取れているのだから、ケチのつけようがない。

 そして決定的な違いがもう一つ。騎乗馬の平均人気が1.7だったように、馬質に恵まれている感が拭えないながら、単勝回収率140%の数字は横山武騎手の88%を圧倒しているのである。

 つまり川田騎手が乗る馬の単勝をすべて買っていたとしても十分な利益が出たということだ。そんな川田騎手でも6月は52%だったのだから、別人といえるほどの好成績を残したといえる。

 騎乗馬を取り合うルメール騎手が夏休みで不在の間に、勝ち星を量産しておきたかった横山武騎手もなかなか差が縮まらないもどかしさを感じているのではないか。勝率で勝てない以上、つけ入るスキがあるとしたら、騎乗数を増やして対抗するしかない。

 ただ、競馬ファンにとって、夏の川田騎手はこれ以上ない助っ人でもある。九州の佐賀県出身というのも川田騎手が暑さに強い裏付けにもなっているはず。騎乗するレースで川田騎手の単勝を買うだけでプラス計上できるのだから、8月に切り替わっても、この勢いはまだまだ続きそうな雰囲気だ。

 今週末の開催は、川田騎手を狙い撃ちしてみるのも面白いかもしれない。

(文=高城陽)

<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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