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ファンディーナも「大ピンチ」!? 「スローにする理由がない」絶好調・池添謙一と厄介者・アダムバローズが皐月賞のペースをかき乱す!

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 今年の皐月賞(G1)の主要メンバーには、あまり「ペースが上がってほしくない馬」が目立つ。

 例えば、人気の一角カデナの前走・弥生賞(G2)は、かなり特殊なスローペースとなって、良馬場ではレース史上最も遅い時計。それを外から豪快に突き抜けた本馬からすれば「スローの瞬発力勝負」でこそ持ち味を発揮できることは明らか。

 逆にペースが上がって自慢の末脚が削がれるような展開になると、どう転ぶかわからない。

 また、牝馬として史上69年ぶりの皐月賞制覇を目指すファンディーナも、重賞経験は牝馬限定戦のフラワーC(G3)のみ。楽勝だったもののペースは緩く、初となる一線級の牡馬との対戦で下手に厳しい流れになってほしくない馬の1頭だろう。

 できることなら、これまでのようにゆったりと構えて自身の能力を最大限発揮したいところ。カデナもファンディーナもそういったレースで、素晴らしいパフォーマンスを見せつけた結果、人気を集めている馬たちだ。

 ただ、そんな馬たちにとって難しいレースになりがちなのが皐月賞だ。

 特に昨年は凄まじいハイペースで1000m通過が58.4秒。カデナの弥生賞が63.2秒、距離こそ異なるがファンディーナのフラワーCが61.1秒と、仮に今年も昨年のようなペースとなれば、これまで積み重ねてきた「経験」とまったく異なるレースを強いられることになってしまう。

 それはつまり、先週の桜花賞(G1)で敗れたソウルスターリングやアドマイヤミヤビのように「いつものレース」ができない可能性が高くなるということだ。

 ただ幸いなことに当初、今年の皐月賞は「スローペースになるのではないか」と予測されていた。メンバーを見渡した限り、逃げそうな馬はすみれSを勝ったクリンチャー、若葉Sを勝ったアダムバローズ、そして弥生賞で2着だったマイスタイルの3頭。ただし、前走で実際にハナを切ってペースを作ったのはマイスタイルただ1頭だった。

 マイスタイルが弥生賞で作ったペースは、1000m通過63.2秒という超スローペース。さすがに本番でここまで遅くなることはないにしても、カデナやファンディーナといった数多くの有力馬が経験し、結果を残してきた「緩いペースからの瞬発力勝負」になることが濃厚とされていたのだ。

 しかし、角田晃一調教師の言葉が、そんな”思惑”を木端微塵に打ち砕いた。

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