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岩田望来「ドタキャン」より深刻!? イルーシヴパンサーが露呈した致命的な弱点

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岩田望来「ドタキャン」より深刻!? イルーシヴパンサーが露呈した致命的な弱点の画像1
イルーシヴパンサー 撮影:Ruriko.I

 好メンバーの揃った今年の関屋記念(G3)を制したのは、三浦皇成騎手が手綱を取ったウインカーネリアンだ。

 3連勝で初重賞勝利を掴むと同時に、三浦騎手がダンシングプリンスとのコンビで昨年12月のカペラS(G3)を勝利した後から続いていたJRA重賞29連敗もストップ。これで夏の重賞レースを17連敗中だった1番人気馬の敗戦もひと段落。不名誉な記録に終止符が打たれることとなった。

 その一方、今回の連敗ストップが紙一重のものだったことも覚えておきたい。

 なぜなら当初、1番人気が濃厚と見られていたのは、前走の安田記念(G1)で8着に入ったイルーシヴパンサー(牡4、美浦・久保田貴士厩舎)だったからである。

 関屋記念では、5戦連続で騎乗していた主戦の田辺裕信騎手ではなく、岩田望来騎手との新コンビを結成。この乗り替わりには一部のファンから賛否両論だったが、土曜小倉で岩田望騎手が落馬負傷したことにより、最終的に木幡巧也騎手の起用で落ち着いた。

 3場開催で各地にトップ騎手が分散していたこともあり、陣営としても苦肉の策だったことは察しが付くが、乗り替わりを不安に感じたファンは少なくなかったはずだ。前売りの段階でダノンザキッドと1番人気を争っていたものの、最終的に3番人気。レースでもいいところなく、11着と大敗してしまった。

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木幡巧也騎手

「道中の運び自体は悪くなかったです。どれだけ伸びるかと思いましたが、追い出してからは全然伸びず、最後は止まってしまいました」

 レース後、木幡巧騎手がそう振り返ったように、いつもなら弾ける最後の直線を迎えても、伸びは一息。後方のままゴールする姿は、これまでと一線を画しているようにも感じられた。

イルーシヴパンサーが露呈した致命的な弱点とは…

「敗れるにしてもちょっと不可解な内容でした。好スタートを決めて出たなりの直線10番手。スムーズに外へ出せていましたから、木幡巧騎手の騎乗も責められるような内容ではなかったように思います。

条件的にも左回りのマイルはベストですし、これといった敗因は正直わかりません。あえてという意味なら、田辺騎手が乗っていなかったことでしょうか。岩田望騎手がそのまま騎乗していたとしても、結果に大きな差はなかったかもしれませんね」(競馬記者)

 レースの流れや展開としては、逃げたシュリと2番手のウインカーネリアンの着順が入れ替わっただけの前残り。前半3ハロンも36秒2の超スローなら後方待機の組が苦戦したのもやむを得ないか。

 ただ、そんなスローにもかかわらず、逃げたシュリの33秒1より遅い33秒4の上がりは不可解なことに変わりはない。秋の大目標となるマイルCS(G1)に出走するためにも、結果の欲しかったレースである。

 レース前の陣営によると、安田記念の敗戦は位置取りや流れが向かなかったというニュアンス。G1の大舞台で脚を余すような格好で敗れた田辺騎手の降板と無関係ではないだろう。

 とはいえ、安田記念で田辺騎手が「二の脚がつきませんでした」「自分で競馬を作れないタイプです」と評していたことは気になる。安田記念を含め、田辺騎手が手綱を取ったレースで、5戦連続上がり3ハロン最速の切れを披露していたことを考えると、イルーシヴパンサーにとっては、欠かせないパートナーだった可能性がある。

 よもやの惨敗を喫してしまった陣営が、次走と鞍上にどのような判断をしてくるのか注目したい。

高城陽

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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