メジロ血脈からまたも大物誕生!?あの名牝の血を引く逸材が出世レースにスタンバイ
先日、生産馬のカフジオクタゴンがレパードS(G3)を制し、勢いに乗っているレイクヴィラファームから新たな大物候補が今週のデビューを予定している。
その名はアヴニールドブリエ(牡2歳、美浦・宮田敬介厩舎)。父エピファネイア、母レーヌドブリエという血統で、シルクレーシングから総額6000万円で募集された馬だ。
メジロ血脈からまたも大物誕生!?
ご存知の方も多いと思うが、レイクヴィラファームは通算19のGIタイトルを獲得し(グレード制導入以降)昭和後期~平成初期にかけて隆盛を誇ったメジロ牧場の流れを汲んでいる生産牧場である。
2011年にメジロ牧場が閉場した際の繁殖牝馬を引き継いで開業しており、代表馬のグローリーヴェイズもメジロ牧場の活躍馬であるメジロラモーヌを曾祖母に持つ血統背景を有する。
そして今回採り上げるアヴニールドブリエの祖母メジロドーベルは、人気ゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』(Cygames)にも登場しており、メジロ牧場最高傑作ともいえるG1・5勝馬の人気はまだまだ衰えていない。
また、アヴニールドブリエに注目すべき理由はもう一つあり、それはデビューする番組と関係している。同馬が出走を予定しているのは、札幌記念(G2)と同日の新馬戦。この番組は、活躍馬が出ている「出世レース」なのだ。
中でも一番の大物は、2年前にこのレースでデビューしたエフフォーリア。1番人気に応えて快勝すると、そのまま無敗で皐月賞(G1)のタイトルを手にした。
その他には2015年の桜花賞馬レッツゴードンキ、リオンリオン、ゴーフォザサミットといった青葉賞勝ち馬が札幌記念当日の新馬戦から羽ばたいている。ここ10年だけでそれ以外にも何頭かの重賞勝ち馬が出ており、十分に出世レースといえるだろう。
札幌記念の開催により、有力ジョッキーが多く集まることから、同日に期待の新馬をデビューさせるケースが多いのだと考えられる。
血統と将来性の両面から要注目のアヴニールドブリエだが、ここまでの調整は順調に進んでいるようだ。
管理する宮田調教師は「立派な馬格で見栄えがする。まだ幼さはあるけれど、いいモノを持っていることは確か。エンジンがかかれば加速するし、先々まで楽しみにしています」と色気十分のコメント。今週の最終追い切りでは鞍上を務めるC.ルメール騎手とコンタクトを取り、札幌芝コースの感触を確かめた。
「アヴニールドブリエは、シルクレーシングの追加募集馬としてラインナップされ、黒光りする好馬体とその血統背景から追加募集の目玉的な存在でした。預託先となった宮田敬介厩舎は、開業3年目にしてリーディング15位につける新進気鋭の厩舎です。
かつて師が勤務していたノーザンファームのバックアップも手厚く、今後の活躍が約束されたような存在ですが、まだG1を勝つような代表馬がいませんから、この馬への期待も大きいでしょう」(競馬記者)
日本競馬の一時代を築いた「メジロ」の血を受け継いだアヴニールドブリエ。馬名の意味はフランス語で「輝く未来」。新時代を担う若手トレーナーの期待を背に、出世レースで将来性を示すことが出来るか注目だ。
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