
札幌記念(G2)ジャックドールの「キャラ変」は名馬の証!? キタサンブラック、タイトルホルダーも歩んだ覚醒の予兆
「キャラ変」は覚醒の証なのか。
21日、競馬ファン大注目のなか行われた札幌記念(G2)は3番人気ジャックドール(牡4、栗東・藤岡健一厩舎)が優勝。G1初挑戦となった前走の大阪杯(G1)では、落鉄の影響もあって5着に敗れたものの、G1馬5頭が集まった仕切り直しの一戦で改めて能力の高さを証明した。
レコード勝ちを決めた金鯱賞(G2)をはじめ、近走は逃げて好結果を出してきたジャックドール。それでも主戦の藤岡佑介騎手は「ほぼ想定通りの展開」とレースを振り返ったように、パンサラッサやユニコーンライオンを先に行かせて道中3、4番手に控える競馬を試みた。
昨年1勝クラスを勝ち上がった時以来の控える競馬に戸惑いがあっても不思議はなかったが、鞍上も語った通り道中ピタリと折り合ったことが「勝因」だったのかもしれない。以前までとは異なる好位からの競馬で結果を出せた事は、ジャックドール陣営にとっても大きな収穫だったと言えるだろう。
過去には「逃げ・先行キャラ」だったキタサンブラックが大阪杯(G1)で好位から差し切り勝ちを決めると、不良馬場のなか行われた同年の天皇賞・秋(G1)でもスタートで出遅れながら驚異的な追い上げをみせ優勝。得意のパターンに持ち込めないと本来のパフォーマンスを発揮できない馬も多いが、逃げにこだわらず勝てた意味は大きかった。
最近でも逃げる競馬で結果を出してきたタイトルホルダーが、昨年の有馬記念(G1)や宝塚記念(G1)で同じようにパンサラッサを前に行かせて、好位から抜け出した。2番手3番手でもパフォーマンスを落とさずに済むなら、ハナを争ってハイペースになるリスクも避けられる。元々逃げて強かった馬が控えてもなお強い競馬が出来るのなら、ファンや関係者にとってもこれほど心強いことはないだろう。
「G1でも勝てる素質のある馬ですから、一緒に頑張っていきたいと思います」
レース後にはジャックドールとの先々を見据えていた藤岡佑騎手。順調なら秋は天皇賞・秋が大目標となるだろう。すでに参戦が決まっている皐月賞馬ジオグリフや春2冠でいずれも2着したイクイノックスなど、強力3歳勢を相手に次はどんな競馬を見せてくれるだろうか。
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