皐月賞(G1)隠れた天才狙い撃ち!? 「競馬女王」桃井はるこが推すのは「女傑」ファンディーナと「盲点」!?
――皐月賞では牝馬なので斤量が2kg軽いのも有利に働くかもしれませんね。
桃井:ファンディーナは馬体が大きくて、まさにウオッカ並ですよね。中山競馬場は坂がある影響か、馬体が大きいほうが有利なイメージがありますね。
ファンディーナはあえて桜花賞(G1)ではなく皐月賞を選択しています。これはよほどの自信がないと無理ですよ!! 去年の皐月賞は、1着ディーマジェスティ、2着マカヒキ、3着サトノダイヤモンドとディープインパクト産駒が上位を独占していますし、やはり無視できません。
ファンディーナはディープインパクトの最高傑作になるかもしれませんね。それが牝馬なんて、最高にかっこよくないですか?
――桃井さんのファンディーナへの入れ込みはよくわかりました(笑)。では、牡馬で注目している馬はいますか?
桃井:皐月賞と同じ舞台である弥生賞(G2)を勝ったカデナ、共同通信杯(G3)を勝ったスワーヴリチャードも捨てがたいですね。とくに共同通信杯を制した馬は過去5年間、皐月賞で4勝をあげていますからね。
ですが、私のファンディーナに対する対抗馬は違います。ズバリ、プラチナヴォイスです。同馬の父はエンパイアメーカーというアメリカのダートホース。でも、この産駒は芝でもいい走りをする馬が多いんですよ。例えば昨年の秋華賞(G1)3着のカイザーバル。またフェデラリストは中山金杯(G3)、中山記念(G2)を連勝しましたね。残念ながらケガで皐月賞に出られないブレスジャーニーも、父方の祖父がエンパイアメーカーで、重賞を勝っています。
最近の中山競馬場はあまりタイムも出ていませんからね。しかも先週は雨が多く、今週も火曜日は雨で、日曜日も悪天候が予想されています。そうなると芝がハゲてダートのようになっている所すらあるのではないかと。それで、エンパイアメーカー産駒のプラチナヴォイスに注目しているんです。
――なるほど。
桃井:あと、父方だけでなく、母系にも注目してもらいたいんです。
母馬はプレザントブリーズ、そして母母馬はスターズインハーアイズ、そして母母母馬はウインドインハーヘア!! 今は米国ダート血統を持つ牝馬にディープインパクトを種付けするのがはやりじゃないですか。代表例はストームキャット(キズナ、エイシンヒカリなど)ですかね。プラチナヴォイスは、その逆になっているんです。
――おおっ。スゴイところに気が付きましたね。
プラチナヴォイスはスプリングS(G2)で勝てなかったものの、道中ですごい足を発揮しているんですよ。その走りっぷりは、往年のオルフェーヴルを彷彿とさせるほどです。右回りだとラチにモタれてしまう癖があるようなのですが、片側だけ深いブリンカーを付けて調整してきたという報道もありましたし、非常に面白い存在だと思います。騎乗する和田竜二騎手は99年にテイエムオペラオーで勝利した経験もあるので、期待しています!!
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