【京成杯AH(G3)展望】惜敗続きのファルコニア、今回も「2~3着付け」でOK?

いよいよ秋競馬が開幕。11日、中山競馬場ではサマーマイルシリーズの最終戦、京成杯AH(G3)が行われる。
このレースを語る上で欠かせないのが、ディープインパクト産駒の活躍だ。初めて産駒が出走した2013年にダノンシャークが2番人気で2着に入ると、翌14年を除いて毎年1頭は必ず馬券に絡んでいる。ただし、産駒の通算成績は「1-7-1-13」で、2着の多さが際立っている。
今年の出走予定馬の中でディープインパクト産駒は1頭だけ。それが重賞初勝利を目指すファルコニア(牡5歳、栗東・高野友和厩舎)だ。
ディープ産駒らしい切れ味タイプではなく、長くいい脚を使うジリ脚タイプ。それだけに重賞でも勝ち切れない善戦マンとなっている。
小倉芝1800mが舞台だった前走・中京記念(G3)も道中は中団に控えたが、勝負所で早めに動いて4角では2番手まで押し上げた。直線で逃げるベレヌスを捕まえにいったが、捕まえきれず。逆に後ろから急襲したカテドラルに差されての3着に敗れた。
重賞挑戦は過去7度あって、「0-0-4-3」と3着率が異常に高い。当レースでは2着が多いディープインパクト産駒だけに、重賞では初となる連対も狙えるか。いずれにしても馬券の軸には最適な馬だが、今回も2~3着付けが無難かもしれない。
中京記念でファルコニアの追撃を抑え、ゆうゆうと逃げ切ったのがベレヌス(牡5歳、栗東・杉山晴紀厩舎)だ。
デビュー当初はダートを使われていたが、3歳春に芝に転向。2000m前後の中距離を主戦場に昨夏の小倉でオープン入りを果たした。その後はマイル路線に舵を切って、リステッド競走で徐々に力をつけてきた。
1800m戦の前走はいつも通りハナを切ると、前が止まらない馬場も味方につけての逃亡劇。3度目の重賞挑戦で金星を挙げた。
その前走は55kgを背負った本馬に対し、ファルコニアは56kg。今回は斤量も逆転し、展開的にも前走以上にマークされる厳しい立場となりそう。サマーマイルシリーズ優勝には1着あるのみだが、果たして重賞2連勝を飾ることはできるだろうか。

ダーリントンホール(牡5歳、美浦・木村哲也厩舎)は、3歳時に共同通信杯(G3)を制し、皐月賞(G1)と日本ダービー(G1)にも出走した実力馬だ。
その後は2度の長期休養を挟んで、マイル路線に専念。今年に入ってからは2、3、3着と安定した成績を残している。
前走のエプソムC(G3)は初の重馬場で直線の反応は今一つだったが、ジリジリ脚を伸ばして0秒1差の3着に健闘。一息入れて、3か月ぶりの実戦で賞金加算を狙う。
ここまで紹介した3頭はいずれもコントレイル世代の5歳牡馬。この夏はサリオス、ウインカーネリアン、ヴェルトライゼンデなどが重賞で存在感を示している。クラシックで渡り合ってきたダーリントンホールもその波に乗りたいところだろう。
鞍上は3度目のコンビを組む横山武史騎手。G1・5勝を含む重賞を9勝した昨年から一転、今年はいまだチューリップ賞(ナミュール)の1勝にとどまっている。秋競馬初戦で好スタートを決めたい。
牝馬限定重賞で勝利経験がある2頭にも注目したい。
1頭目は昨年末のターコイズS(G3)を制したミスニューヨーク(牝5歳、栗東・杉山晴紀厩舎)。これまで2000m未満の右回りコースでは、「5-1-4-3」の好成績で、3度の馬券圏外もすべて4着と得意としている条件だ。
前走の中京記念も直線で不利があっての4着だった。重賞を制した舞台で巻き返しは必至か。
2頭目は3月の中山牝馬S(G3)をブービー15番人気で制したクリノプレミアム(牝5歳、美浦・伊藤伸一厩舎)。続く福島牝馬S(G3)もクビ差2着に好走したが、ヴィクトリアマイル(G1)は16着に敗れた。
半年間で7戦をこなした疲れもあったか、夏を休養に充てフレッシュな状態で臨める今回は再び激走があってもおかしくない。
リステッド競走2勝の実績があるシュリ(牡6歳、栗東・池江泰寿厩舎)は、前走・関屋記念(G3)で14頭立ての12番人気まで評価を落としていた。ところが先手を奪ってうまくペースを落とすと、直線逃げ粘っての2着。これまで最初のコーナーを4番手以内で通過したときは「6-1-0-1」と崩れていない。ここでもスタートを決めて先行できれば馬券に絡むチャンスはあるだろう。
この他には、昨年のファルコンS(G3)覇者ルークズネスト(牡4歳、美浦・久保田貴士厩舎)、初のマイル戦に臨むタガノディアマンテ(牡6歳、栗東・鮫島一歩厩舎)も虎視眈々と久々の勝利を狙っている。
ファルコニア、ベレヌスら5歳馬が中心となる今年の京成杯AHは、今後のマイル路線を占う上でも必見。発走時刻は11日、15時45分となっている。
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